あぁ、池袋。 あぁ、風俗ホテル。
某デリヘルの予約をし『池袋アトランタホテル 』 へと足を運んだ。ウィーンッと自動ドアが開くと、独りの初老の男が受付をしている最中だった。その後ろで、ソファに座って順番を待つ独りの中年の男がいた。そして、今しがたホテルに入室してきた私もまた、独りの男だ。風俗客と、風俗客と、それから風俗客。みんな違って、みんな風俗客。池袋の安いラブホテルの、相変わらずの風景だった。
自動ドアが開いた途端、ソファに座っていた中年の男がこちらに目をやり、スマホをジーンズのポケットにしまって立ちあがり、初老の男性の後ろに並んだ。「次の順番は俺だからな」とでも言いたげな態度である。その中年の男の目は「座ってると順番がわかりづらいからね」などという配慮のような気持ちは感じられず、「お前みたいな奴は順番を守らなそうだからな」というような、敵意にも似た感情に満ち満ちていた。列に並んだというよりかは、己の領域に踏み込まれないための、マーキング行為のように私には思えた。
その男のすぐ後ろのソファに座って順番を待つ。おでこの広くて黒淵メガネの店員と、中年の男がいくつかのやりとりをした後、店員が鍵を渡し、中年の男はエレベータの方へと歩いてゆく。
「次のお客様、清掃の時間がありますので、あと5分ほどお待ちください」
ちょうど私の順番のところで、空いている部屋がなくなったようだ。仕事終わりの夜の池袋。こんなことは想定の範囲内で、私はデリヘルの予約時間の15分前にこのホテルに足を運んでいた。5分の待ち時間くらい、何の問題もない。まだまだ歯を磨く時間だって確保できるし、女の子とのシャワーの前に先にちんこだけ綺麗にしておくための時間をとってもまだ余るくらいだ。ノープロブレム。私はソファに腰を下ろしたまま、店員に呼ばれるのを待った。
ウィーンッ
「303号室入りまーすっ!」
自動ドアが開き、ハキハキとした口調のスーツ姿の女性が颯爽と私の目の前を通り過ぎてゆき、コツッ、コツッ、コツッ、とヒールでリズムを刻みながら、エレベータの方へと一直線に歩いて行った。そのハキハキとした口調にどこか聞き覚えがあったため、そのOLが向かっていったエレベータの方に目をやると、以前、私が指名したことのあるデリヘル嬢であった。今日はOLコスプレのオプションがついているようだ。エレベータに乗る直前に「はぁ~っ」と、彼女が重たい溜め息をついたことにどこか世知辛さを感じてしまったが、私が彼女を見かけたという気持ちだけはどうにか伝えようと、その場で彼女のシティヘブンのプロフィールページを検索し、「みたよ」ボタンを一押しして、再び前を向いて部屋が空くのを待った。
ウィーンッ
今度は、胸の大きなふくよかな女性が入って来た。池袋のおっぱい堪能型エステ『乳の湯』の女性か!? と一瞬思ったが、その女性はそのままソファへと腰を下ろした。一直線に部屋の方に向かわないということは、どうやら風俗嬢ではないらしい。女性用風俗も流行している昨今、もしかしたらこの女性も風俗客であるのかもしれないし、または、我々の全く予想もつかないラブホテルの使い方をしているのかもしれない。真相は闇の中である。
「次のお客様、清掃終わりましたのでどうぞー」
やっとのことで呼ばれ、受付で料金を支払い、ホテルの鍵を受け取る。今日の私の部屋は、901号室だ。鍵を受け取ったらエレベータの方へと向かい、上を向いた矢印のボタンを押し、エレベータが下りてくるのを待つ。チーンッ! という音を追うようにエレベータのドアが開くと、腰のあたりまで伸びた黒髪の、スレンダーなアラサー女性が現れた。彼女は下を向きながら、どこか申し訳なさそうに、キャリーケースを転がしながらエレベータから出てきた。そのキャリーケースのファスナは少しだけ開いており、先がハートの形をした鞭が顔を出していた。
十中八九、SM店の女王様なのだろう。SM店のような多くの道具が必要な業態では、荷物が多いためキャリーケースを使用する人が多いのである。
空になったエレベータに乗り、9階のボタンを押すと、向こうの方からドタバダドタバタと、こちらに走ってくる足音が聴こえた。しばらくドアを開けながら待っていると、茶髪で細身のイケてる大学生のような女の子と、あまりケアできているとは言い難いゴワゴワの黒髪の、どちらかといえば地味なグループに所属していそうな大学生のような女の子の2人組が、エレベータに勢いよく駆け込み、7階のボタンを押した。
「そんなに髪長かったっけ!?」
黒髪の方の女の子が、舌を出して息を乱しながら茶髪の女の子に向かって興味深そうに問いかける。
「伸びたんですよー。だって会うの3か月振りじゃないですか」
茶髪の女の子は、少し受け流すような応え方だ。
一体、この2人組はどのような理由でラブホテルに来たのだろうか。短いやりとりを聞いただけでは、その理由は見つかりそうになかった。エレベータが7階に到着すると、茶髪の方の女の子が手持ちの鞄からゴソゴソと何かを取り出し、
「えーっと、確か90分だよね」
と呟きながら、「ピッ!」という機械音を鳴らし、2人はエレベータから出て行った。彼女が手に持っていたものは、キッチンタイマーだった。3Pコースへと向かう、デリヘル嬢たちなのだろう。
男の潮吹きの気持ち良さとは何か
こんばんは、26歳素人童貞です。
1年半前にも全く同じタイトルで文章を書いたけど、医学が進歩したし、私も、私のちんぽも進歩しているので、もう一度、男の潮吹きの気持ち良さについて書いてみようと思って書くなり。
川崎医科大学泌尿器科講師の原綾英氏らが、男の潮吹きの真実を解明したらしい。上の記事は会員限定の記事なので、論文を引用したツイートを紹介しよう。
男性の潮吹きとは,射精後の継続的な陰茎刺激で主に前立腺の強力な収縮と拡張により生じる,膀胱尿が噴出する現象であった.健常ボランティア男性に砕石位で直腸にエコープローブを挿入し,女性協力者による用手的陰茎刺激を加えて観察(原綾英,他.第29回日本性機能学会)
— EARLの医学ツイート (@EARL_Med_Tw) 2018年10月22日
川崎医大の研究
このツイートがバズってるので追加情報。
— EARLの医学ツイート (@EARL_Med_Tw) 2018年10月22日
潮吹きで噴出された液体を調べたところCr値が55.9mg/dLを示し主成分は尿と確定。被験者の健常ボランティア(25)によると、潮吹き中のオルガズムは「我慢した後に排尿した感覚」と「射精した感覚」が合わさったようなものだったhttps://t.co/jHbVXNLoA9
まず、多くの方がこの論文で注目するところは、「被験者の健常ボランティア(25)」と「女性協力者による用手的陰茎刺激」というのが一体何なのかということだと思うのだけど、そんなところに注目しすぎると本筋からズレるので、とりあえず『これから自分も「手コキ」のことを「用手的陰茎刺激」と呼んでみようかな』と思うくらいに留めて、男の潮吹きの話をしようじゃないか。
どうやら、女の人の潮吹きには「スキーン腺からの白濁液」と「尿」の2つが組み合わされているのだが、男の潮吹きというのは実のところ「尿」なのだということがわかったらしい。そして「被験者の健常ボランティア(25)」君の実感としては、潮吹き中のオルガズムは「我慢した後に排尿した感覚」と「射精した感覚」が合わさったようなものだ、ということである。
別に私は医学的な知識を持っているわけではないが、おそらくは、この論文に出ている人よりも普段からM性感で男の潮吹きをしているのではないかという疑いがあるので、そういう立場から男の潮吹きについて述べさせてもらうと、「被験者の健常ボランティア(25)」君が述べている「我慢した後に排尿した感覚」と「射精した感覚」という感覚は、私も全くもって大賛成なのである。男の潮吹きなんていうものは、身体的な快楽に焦点をあてて考えてみると、射精よりも大したことがないというのが個人的な実感だ。「排尿した感覚」に「射精した感覚」が組み合わさっているのが男の潮吹きなのだから、そりゃそうだろう。排尿より射精の方が気持ち良いのだから、男の潮吹きよりも、純粋な射精の感覚の方が気持ち良いに決まっている。もし射精よりも排尿の方が気持ちよかったりしたら、公共の男子トイレは今ごろ全てハッテン場になっているよ。
ただ、この論文のように男の潮吹きの身体的なメカニズムを解明しただけでは、あの、男の潮吹きの周囲を常に取り巻いている、自己啓発気分のようなM男の奇妙な熱狂のことは説明することはできないのではないかと思う。私が男の潮吹きに関して何よりも気になるのは、あの、M男の奇妙な熱狂なのだ。
先日、池袋の某M性感を利用した。やってきたのは、私と同年代くらいの女性であった。私が20歳くらいの時にM性感に行った時なんかは、「こんな年下の子を開発しちゃうなんて、なんか悪いことしてるみたいっ!」と、M性感嬢の方が罪悪感を感じてくれることもあったものだが、24歳くらいからそんなことはもう一切言われなくなってしまったし、最近ではこんな風に同年代だったり、年下のM性感嬢と一戦交える機会も多い。私の若さの賞味期限も、もう過ぎてしまったなと感じる。
今日はどんなプレイがしたいのか、問診票に書き込みながらM性感嬢と会話をする。彼女は、日本語で会話をする際のイントネーションまでもがアメリカナイズされているような話し方をする。「イントネーション変わってるけど、英語得意なの?」と会話を切り出したら、そのM性感嬢は昔から英語が好きで、高校時代から何度か留学経験もあるし、今は大学院で英文学の研究をしてるという話を聞かせてくれた。
私は、英文学どころか、英語で人とコミュニケーションをするということに対しても全く興味が湧かない人間なため、そのM性感嬢が自分とは異世界に住む人間に見えた。
「貴女みたいな人は、どういう理由で子供の頃から英語が好きなの?」
と聞いてみたところ、
「例えば高校時代とか、日本人の先生は私が女性ってだけで少しバカにした態度をとるし、同級生もそうだった。でも、ALTの先生だけは性別に関係なく私の話をバカにせずに聞いてくれた。だから、昔から英語が好きだったんだと思う。周囲の反応が怖かったから日本語だと自分の意見を言うのは難しかったけど、英語だと自分の好きなように話せた。まっ、当時は自分でもそんなことは自覚できてなかったけどね」
と、応えてくれた。M性感で働く女性には、抑圧されていた自分を何らかの方法で解放した経験を持つ人が多いように思う。
確かに、今思い返してみれば、高校生の頃にやたらと英語圏の文化に精通していたクラスメートには、そういった対等な関係を志向している人が多かった。そんなことを思い出しながら、
「唾液かけてほしいな」
「顔もいいの?」
「むしろ顔がいい」
「眼鏡してるけど大丈夫? プレイ中は眼鏡外すの?」
「眼鏡拭き持ってきたから眼鏡にかけてもらっても問題ない」
「潮吹きは?」
「するね」
と、本日のプレイについて問診票に書き込みながら打ち合わせをし、シャワーを浴びた。
シャワーを浴びた後は、ベッドの上でひたすら80分ほどアナルに色々なものを突っ込まれながら顔に唾をかけられ、最後は「君が気持ちよくなってる顔、ちゃーんと見ててあげるね♡」と至近距離で唾液まみれの顔を見つめられながら用手的陰茎刺激を喰らい、ケツを震わせながら射精した。射精後も、彼女の用手的陰茎刺激は止まる所を知らず、徐々に湧き上がってくる、くすぐったさにも似た感情と共に、私は潮を打ち上げた。
男の潮吹きの気持ち良さを考える時に、『人志松本のすべらない話』の、お笑い芸人のバカリズムさんがしていた「やってみた」という話は、とても示唆的だ。
家のリビングで一人でテレビを見ていて尿意を催した際に、パンツやズボンを履いたまま自分の意志で尿を漏らしたら、どんな感覚になるのだろうか、興味本位で試してみたという話から始まる。実際にやってみると、今まで何十年もおしっこを漏らしちゃいけないと抑制してきたからか、最初は尿を出そうとしても出すことができず、なんとか無理をして尿を漏らしたところ、今まで抑え込まれてきたものを一気に解放したことによる背徳感でめちゃくちゃ気持ち良かった、とバカリズムさんは話す。
排尿というのは、2~3歳の頃からトイレという場所でするように身体に叩き込まれており、それは一つの社会的抑圧だと捉えることもできる。実際に、バカリズムさんが話すように、トイレ以外の場所で排尿をしようとしても、今まで散々抑圧されてきた分、自分の意志で出すのは難しい。そんな排尿にまつわる抑圧を乗り越えさせてくれる一つの手段が、〝男の潮吹き〟なのではないかと思う。
排尿はトイレでするものだから、リビングで排尿をするのが難しいように、目の前に女性がいる部屋の中で排尿をするのもまた、難しい。そうした排尿に憑りつく抑圧を〝男の潮吹き〟という形式で乗り越える。先に挙げた研究結果にもあったように、〝男の潮吹き〟が「射精の感覚」を伴っているのもまた重要だ。目の前に女性がいる部屋の中で排尿をするのは困難なことであるが、目の前に女性がいる部屋の中で射精をすることに関しては、私たちはいとも簡単にやってのける。射精には〝トイレでしなければならない〟なんて抑圧はないからであるし、むしろ、種々の文化によって、私たちは目の前に女性がいる部屋の中で射精をすることは過剰に肯定されているとすら言える。排尿と射精では、抑圧の形式が異なっているのだ。
私たちがある抑圧から解放されるには、必ず何かの引き金が必要になる。〝男の潮吹き〟で排尿に取り憑く抑圧から解放されるための引き金となっているのが、卓越したテクニックを持つM性嬢であり、それに加えて、「射精の感覚」という、排尿とは異なる尿の表出の形式なのである。それは、私のお相手をしてくれたM性感嬢が、高校生の頃に抑圧されていた自己を表出するために、ALTの先生と、日本語とは異なる「英語」という自己の表出の形式が引き金になっていたことに似ている。〝男の潮吹き〟とは、尿の自己解放なのだ。
男の潮吹きの気持ち良さの可能性というのは、そういったところにあるのだと、私は思う。
本が出ることになりました
こんばんは、25歳素人童貞です。
先日、池袋のピンクサロンをフリーで利用したら、見るからにエロそうな雰囲気の漂っている黒髪清楚系でムッチリとした20代中盤くらいの女性がやって来ました。話を聞くに、昼職でツアーコンダクターをやっているらしいのです。その女性はこの日、夜の20時からピンクサロンに出勤だったのですが、なんと、お昼まで中学生の修学旅行で奈良まで付き添っており、そこから東京に戻ってきてそのままピンサロに出勤してきたとのことでした。
「こんなにエロい雰囲気漂ってるんだから、一緒にいた中学生男子が欲情してたんじゃない?」
「お寺でお坊さんから話を聞いてる時にね、近くの男の子たちが、『お姉さんと一緒にお風呂入ろうって誘えよ!』『嫌だよ!』みたいにコソコソ話してたから、『はいはーい、全部聴こえてますよ!』って言って黙らせたよ!」
私は、確信犯的に中学生男子の話を振りました。なぜなら、まさに私が、修学旅行の時にツアーコンダクターのお姉さんに欲情しがちな中学生男子だったからです。
もしも中学生の頃の私が、目の前にいるツアーコンダクターのお姉さんが夜は東京に戻って風俗で働いているなんてことを知ったら、風俗でそのお姉さんと遊ぶことのできる客が勝ち組だと思っていたに違いありません。大人になった今、実際にツアーコンダクターの女性とピンサロで出会ってみると、中学生男子だった頃の自分が思い描いているような勝ち組気分が味わえるわけではないということを悟ってしまったのですが、それでもやっぱり、風俗でツアーコンダクターの女性と一緒にいる自分は中学生の頃の自分よりちょっと勝ち組だな、って思いました。
昼休みピンクサロンに走り続けてたら、本が出版されることになりました 。
走り出した 足が 止まらーない!
小学校の通学路がコミュニティ道路だった。コミュニティ道路というのは、地面が落ち着いた色合いのタイルで埋められていて、歩道から車道に浸食するように植木のスペースがあり、車がスピードを出せないように設計されている道路のことである。小学生の頃、そんなコミュニティ道路で「色のついたタイルを踏んではいけない」という自分ルールを設定しながら、1人でよく下校していた。
たまに誰かと一緒に帰るときは、勃起したちんちんを見せ合っては「すごい!お前の勃起はすごい!」と褒め合いながら一緒に歩いた。何のために男性器が勃起しているのか、勃起した男性器は何の用途に使われるのか、そんなこともよく理解していない時点での原初的な勃起である。「お前の勃起はすごい!」そう仲間たちと褒め合う以外に、原初的な勃起の扱い方があっただろうか。
2年前から正社員で働き始めて稼ぎを得てからは、自由に使えるお金が増えたためデリヘル熱が高騰したが、2年もそんな生活をしていると「働いていてもデリヘルを利用し続けている限りは貯金が全く貯まらない」という資本主義の原理が垣間見えてくる。だから最近は、30分4000円ピンサロ熱が再燃してきている。カール・マルクスが『資本論』の中で資本主義の原理を解き明かしたのは彼が40代の頃だから、我ながらなんと早熟なのかと感心する。齢25歳にして、デリヘルから資本主義の原理を解き明かしてしまった。万国の素人童貞よ、ピンサロせよ!
- 作者: マルクス,バラエティアートワークス
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2008/12/01
- メディア: 文庫
- 購入: 6人 クリック: 63回
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そんなこんなで最近はピンサロのことばかり考えているのだが、ピンサロに行く日を決めるとき、ついつい子供の頃からの癖が出てしまい「過去にフリーで入った女の子が出勤している時はピンサロに行かない」という独自ルールを発生させてしまっているのが正直なところだ。同じ店にフリーでピンサロに行けば行くほど、誰か入ったことのある女の子が出勤する可能性が指数関数的に高くなっていくので、どんどんピンサロに行くのが難しくなっていく。それはまるで、「色のついたタイルを踏んではいけない」というルールを設けて歩いていたら、色のついたタイルが時間と共にどんどん増えていくような、そんな世界観である。そんな生活を続けているため、今となっては2週間に1度ピンサロに行ければいい方だ。それ以外の日には、誰か以前に入ったことのある女の子が出勤しているので、ルール上行くことができない。このくらい制限がかかっていると、出勤してる女の子が全員お相手したことのない日と出会った時、「ここしかない!」と思って、強い気持ちでピンサロに走り出すことができる。いや、ここまでくると、もうピンサロに行く日は自動的に決められており、自分は走らされていると言っても過言ではない。私がピンサロに行くのではなく、ピンサロが私の方にやってくるのだ。
もちろん、ピンサロに行くのは会社の昼休みの時間内であるということも自分の中のルールとして決まっている。ちょうど昨日の話だが、ピンサロの出勤表を確認したところ、12時~16時の間は全員今までお相手したことのない女の子が出勤している日であった。私は昼の12時になった途端に、会社から飛び出してピンサロへと走り出した。正直なことを言うと、2年も池袋に住んでいるし、もうピンサロダッシュも10回近く遂行しているため、そんなに一生懸命に走らなくても悠々自適に昼休みにピンサロに遊びに行けるようになってしまった。もっと言ってしまえば、「このルートから行けばあそこの風俗店の受付所の前を通っていけるな」「このルートから行けばラブホテルの前を横切っていけるな」など、より性的なパワースポットを通りながらピンサロに向かうというようなことまでできるようになってしまっている。そんな風に小慣れてしまうと、ピンサロダッシュの〝ダッシュ〟感が薄れてしまってきてしまうので、昨日はチャットモンチーの『風吹けば恋」をイヤフォンで聞きながら走った。「走り出した 足が 止まらーない!」で有名なあの歌である。
はっきり言って努力は嫌いさ
はっきり言って人は人だね
だけどなぜ窓ガラスに 映る姿気にしてるんだ?
だけどなぜ意地になって 移る流行気にしてるんだ?
はっきり言ってお伽話は罠
期待したってかぼちゃはかぼちゃ
だけどもうだめみたいだ 何だか近頃おかしいんだ
だけどもうだめみたいだ 何だか近頃おかしいんだ
サビしか聞いたことがなかったので、初めて通しで聞いてみて驚いた。サビの疾走感からは考えられないほど、鬱屈としている歌い出しだ。25歳素人童貞も、営業職でもないのに昼休みにピンサロに行くっておかしいんじゃないかって薄々思っていながらも、そんな気持ちに蓋をして生きているのだけれど、「だけどもうだめみたいだ 何だか近頃おかしいんだ だけどもうだめみたいだ 何だか近頃おかしいんだ」なんてフレーズがイヤフォンに立て続けに響くと、自分も何だか近頃おかしいんじゃないかと不安になってしまった。しかし、もう25年も生きていると、無駄に気持ちの整理の仕方もわかってきてしまっているので、「おかしいのは近頃じゃない、昔からだ!」と考えることで何とか落ち着きを得ることに成功した。「何だか近頃おかしいんだ」というのは、昔からおかしい人がたまに陥る認知の歪みなのである。
走り出した足が止まらない
行け! 行け! あの人のところまで
誰にも抜かれたくないんだ
風! 風! 背中を押してよ
足が止まらない行け! 行け! あの人のところまで
誰にも負けたくないんだ
風! 風! 背中を押してよ
この歌を聞いていたおかげか、いつも捕まってしまう信号にも捕まることなく、文字通り〝走り出した足が止まらない〟まま、ピンクサロンに到着することができた。時刻は12時04分である。去年の最速記録が12時05分到着だったので、1分記録を更新した。ピンサロダッシュのピークは一般的には24歳だと言われているが、25歳になっても記録を更新することができた。
しかし、12時開店のこのピンクサロンには、12時04分でもまだ20人ほどの行列ができており、今回は速やかにピンサロ入店を諦め、近くの牛丼屋に足を運んだ。よくよく考えてみれば、ピンクサロンのメイン客層である大学生が夏休みで暇してる季節なので、開店直後に行列ができていても仕方がない。なにせ、ピンサロの多くは学割2000円OFFだ。私も大学生の頃は、受付で学生証を提出し「〇〇大学でーす!」と、店内に響き渡る声で読み上げられたものだ。おそらく、同じ大学の女の子に当たらないような配慮だったのだろう。そんなことを思い出しながら、行き場のなくなった精子と共に悶々としながら牛丼屋の席に座り、改めてチャットモンチーの『風吹けば恋』を聞きなおす。
走り出した足が止まらない
行け! 行け! あの人のところまで
誰にも抜かれたくないんだ
風! 風! 背中を押してよ
私は牛丼を食べながら驚愕した。ピンクサロンに20人の行列ができていたから仕方なくピンクサロン入店を諦めたのだと自分でも思っていたが、チャットモンチーの『風吹けば恋』には「誰にも抜かれたくないんだ」と先に明記されていた。もちろん、「偶然にも行列ができていたから仕方なく入店を諦めた」と現実を理解することもできるが、時には自分の身体から離れて「最初から誰にも抜かれたくなかったのだ」と、歌詞の方から自分を見つめたくもなる。そう考えた途端に、悶々とした気持ちも治まってきた。
私は確かに走り出したが、最初から誰にも抜かれたくなかった。そして世界は、そのようになった。
逆ナンパ喫茶 池袋「アクアクラブ」れぽ
こんばんは。25歳素人童貞です。
我らが日本代表のワールドカップは終りましたね。皆さん、日本戦は見たでしょうか?
五反田東口のラブホ街を歩いていると、チャイナエステの女の人に「オニィサン、マッサジ、ドゥ?」って話かけられるのが世の常であります。ワールドカップで日本が予選でコロンビアと対戦している真っ最中、ワイはまさに五反田東口のラブホ街を歩いていたのですが、その時も「オニィサン、マッサジ、ドゥ?」て、チャイエスの女の人に誘われ、いつも通りスルーしたら「ワルドカップカッ!(怒)」というように、いつもは言われるはずのない無駄な捨て言葉を吐かれ、ワールドカップって理不尽だなぁと思った次第です。その後も五反田東口のホテルBIX辺りで「お兄さん!今1-0ですよ!美熟女どうですか!?」とキャバクラか何かのボーイの人に誘われ、そのとき日本がコロンビアに1-0で勝っていることを理解することができました。もちろん、その後に五反田でデリヘルを利用したのですが、会って早々女の子が「ワールドカップ見ていい!?」と言ってテレビをつけはじめ、その後シャワーで身体を洗うときも浴室に備えつけのテレビをつけ、プレイ終わりにも部屋のテレビをつけて結果を確認し、結局、日本が2-1でコロンビアに勝利したことがわかったのであります。これがデリヘル的ワールドカップ観戦です。
最近、池袋の「アクアクラブ」という逆ナンパ喫茶に行ってきました。逆ナンパ喫茶とはなんぞやというと、要は、女の人が男の人を選んで仲良くお話をする喫茶店というわけです。
池袋「アクアクラブ」のシステムは面白く、男性は1時間4320円を支払い、最初に簡単なプロフィールカードを書いて掲示板に張り出してもらい、後は4畳くらいの個室でソファに座りながら女の人を待つのみです。すると、掲示板のプロフィールを見て、暇そうにしている男の人の部屋ところに女の人が入ってきてくれ、仲良くお話をするというわけであります。
【池袋店】
— 出会い喫茶❤アクアクラブ (@AQUACLUB_) 2018年6月26日
\💗/夜アクアもイイ感じ~\💗/
夜遊び女性💋ざっくざくご来店ちゅ~😘
🔥🔥夜遊び女性どっぷり17名突破🔥🔥
♂♂♂男性は4名様のみ💦♂♂♂
ハーレム体験💗大❣チャンス❣❣
今♂オッススメ~✨
📷只今店内で遊んでいるオンナノコ💘💘#出会い喫茶 ☎0353966900 pic.twitter.com/UjhzL49Nwz
ピンク色のプロフィールカードが女性のもので、青いプロフィールカードが男性のものです。どうやら女の人は、男性の部屋に入る際は、男性のプロフィールカードの上に赤いマグネットを置いていき、「この部屋は女性が既に入ってますよー」ということを他の女性に知らせながら入室する画期的なシステムを採用しているようです。
この逆ナンパ喫茶のシステムを知った時に、ワイはすぐに利用しようと思いました。逆ナンパ喫茶は別に風俗ではないですが、風俗好きの理由と重なるところとして、お金を払っておけば女の人が頑張って動いてくれるのでこちら側の主体性は大していらないし、キャバクラとかと違って1対1でコミュニケーションができるという点があるのではないかと妄想しました。大人数で話すのなんてコミュ障には辛いですからね。もし、風俗で男性器を露出しながらでしか女の人と話せなくなってしまった人間の社会復帰プログラムというものがこの世にあるとするならば、この逆ナンパ喫茶が採用されることでありましょう。
というわけで先月、ワイも池袋「アクアクラブ」という社会復帰プログラムに参加してきました。池袋東口のラブホテル街近くの、なんてことないビルに向かいます。
このビルの7階に逆ナンパ喫茶の「アクアクラブ」があります。
エレベータで7Fに到着して目の前のドアを開けるとすぐに受付で、女性の店員の方が2名出迎えてくれました。入会金半額サービスで5400円を支払い、2時間7560円のコースを受講します。最初にプロフィールカードに自分の性格とかアピールを書く欄があったのですが、「初心者で右も左もわからないので色々教えてください!」と、完全業界未経験の風俗嬢の紹介文に書いてありそうな文句を書いておき、優しい女性を待つ作戦に。プロフィールカードを書いたら掲示板に張り出してもらい、部屋に案内されます。
4畳ほどのボロイ黒ソファが置かれたボロイ部屋に入ってすぐ、1人目の女の人が来ました。25歳素人童貞よりも少し年上くらいのお姉さんで、学生時代にキャバクラをやっており、その時にこの「アクアクラブ」をよく利用していたとのことでした。この日は30分後に池袋で友達とご飯に行く約束があり、それまで暇だから誰かと話をするために久しぶりに「アクアクラブ」に来たとのことです。元キャバ嬢のお姉さんは、逆ナンパ喫茶初心者のワイに、色々なことを教えてくれました。先に挙げた通り、アクアクラブにいる女性は掲示板に張り出された男性のプロフィールに赤いマグネットをつけてから部屋に来ることや、女の人は当日だと人が多すぎて断られることもあるから事前に予約してから「アクアクラブ」に足を運びに来ること、「アクアクラブ」に来ている女性は気に入った男性とは基本的には外では会わずに「アクアクラブ」の中で会う約束をすることなど、色々なことを教えてくれました。30分後には「ありがとうございました。また会ったらよろしくね!」と丁寧に頭を下げ、元キャバ嬢の女性は颯爽と帰って行きました。
1人目の女性が帰った5分後くらいにまたドアのノックが鳴り、次の女性が来ました。おそらくアラフィフくらいの女性で、なぜか入室してくる時に凄く不審そうな目をしながら入ってきました。言うなれば、下手な万引き犯の表情。メンタリストDaiGo的に考えるならば、万引き犯が自分が万引きをしていることを周囲に悟られないようにするには「別にバレてもかまわない」と頭の中で考えると、表情が強張らないので悟られにくいのです。でも、中には自分が万引き犯という負い目から、「お前、私のこと疑ってるだろ!」という表情がモロに表に出てしまう不器用な人間というのがおるのでありますが、アラフィフの女性がなぜか、まるでそんな下手な万引き犯の表情をしながら入室してきました。
女性「はじめまして」
ワイ「はじめまして」
女性「よく利用するの?」
ワイ「初めてです」
女性「へー、M?」
ワイ「えっ...まぁねぇ、Mですよ」
女性「乳首感じんの!?」
ワイ「それは感じますよ」
女性「へぇ~、うんうん」
ワイ「...どういう理由でナンパ喫茶に来るんですか?」
女性「ん~、まぁ気が合えばハグとかしてちょっとエッチなことしたり、コスプレ来たり。。そういうのが目的な人は正直にそう言った方がいいよっ!」
ワイ「そうなんですね」
女性「そうそう、でもデリカシーないのはダメだね!会った瞬間にエッチなこと言ってくる奴は引く」
え?会って四言目で「乳首感じんの!?」って言った人が、その後すぐ「会った瞬間にエッチなこと言ってくる奴は引く」とか言い出すんか。会って四言目で「乳首感じんの!?」って言ったくせに。。。
自分がエロトークをいきなり振られても全然平気なエロい人が会って四言目で「乳首感じんの?」って聞いてくるのは全然いいしむしろ一言目で聞いてほしいくらいだけど、「会った瞬間にエッチなこと言ってくる奴は引く」という思想の持ち主ならば、会って四言目で「乳首感じんの!?」って相手にも言うべきではないだろう。ちゃんと心にもマン筋を通して生きてほしい。もうこの時点でワイはこのアラフィフ女性に対して不信感を抱き、おそらく下手な万引き犯のような表情になってしまっていた。
その後はこのアラフィフ女性がこれまでの人生で出会った最低な男の話や、アクアクラブに通えることはいかに楽しくどれだけ自由かを本当に綺麗でキラキラした笑顔で話してくれ、ワイも夢を語る男の隣にいるようなウキウキした気分で話を聞いていたのだが、「会った瞬間にエッチなこと言ってくる奴は引く」と言いながら会って四言目で「乳首感じんの!?」って言ってくるような人の話にはさすがに共感しがたい。ワイの乳首にも聞いてみたら、乳首からしてもやはりこの女性には共感しがたいらしい。アラフィフ女性もワイとは進展がなさそうだと思ったのか、20分くらいしたら「そろそろ他の女の人とも話したいでしょ。最初はいろんな子と喋った方がいいよ」とにこやかに言葉を残し、最後立ち上がるときに「どうする?ここで今度待ち合わせする?」と誘ってきたが、「いや、また来た時に会うか会わないか運命に従うことにします。僕はMだから」と返事をして断った。これは別に皮肉でもなんでもなく、ワイは人生なんてマゾヒズムだと思っているし、それが唯一の幸せな生き方だと信じている。
ヨンコトメ・チクビカンジンノーが退出したあと、また5分くらいして次の女の人が来た。もう特徴を捉えるのが難しいくらいに普通に塩顔で普通のファッションをした普通の体型の20代後半くらいの女性だ。
女性「失礼します。すいません、入っていいですか?」
ワイ「どうぞ」
女性「えっ、いいですか?」
ワイ「どうぞ」
めちゃくちゃ躊躇しながら入ってきた。たぶん、ワイが「どうぞ」と言いながらも、ヨンコトメ・チクビカンジンノーのせいで下手な万引き犯の表情になってしまっていたから、3人目の女性が入室を拒否されてると勘違いしたのだろう。
女性「はじめまして」
ワイ「はじめまして」
女性「・・・」
ワイ「よく来るんですか?」
女性「まぁ、たまに...」
ワイ「何目的で来るんですか?」
女性「いや、特に目的はないけど話せればいいかなみたいな」
ワイ「へー、人と話すの好きなんですね」
女性「いや、そうでもないんだけど」
ワイ「そうなんですね、今日はたまたま話したい気持ちだったんですか?」
女性「いや、ちょうど会社の帰り道だったんで」
ワイ「へー、会社池袋なんですか?」
女性「違います、電車が通り道なだけで」
ワイ「へー、それって結構アクティブにここに来てますよね」
女性「いや、別にアクティブってわけでも」
ワイ「・・・」
女性「・・・」
この人がここに来てる動機がよくわからねぇ!
女性「さっき他の人と喋ってたんだけど、そのおじさんが一時間も自分のことばっかり喋ってきて」
ワイ「へー」
女性「なんかいるじゃないですか。こっちの反応関係なく自分の話ばかりしてくる人」
ワイ「いますね」
女性「それでさっきプラモデルの話を一時間されて。私別にプラモデルの話なんかわからないから適当に頷くしかないんですけど、」
ワイ「うん」
女性「それでも自分の話ばかりしてるから私の相槌なんて関係ないんですよwww」
やばい!こういうタイプの人苦手や!これは風俗とは違う逆ナンパ喫茶の落とし穴だ。風俗のように金額に見合ったサービスではなく、ただ場をセッティングするだけというナンパ喫茶のようなところには、男性がお金を支払っているのに対して、来ている動機もよくわからなければ何が楽しいのかわからないがただただナンパ喫茶コミュニティの中のネタだけで世界を回していく無料コンテンツ乞食みたいな女性とも遭遇するのだ!あれだ、ネットで有名ブロガーに無料でアドバイスを求めながら結局何をやりたいのか意味のわからないワナビのブロガーくらいに意味のわからない奴だ。そんでお金稼いでる有名ブロガーから
「相談を求められてアドバイスしても、100人の中で実際に動くのは2、3人しかいない!その中で成功する人は1人いればいい方。もう時間の無駄だと思うようになってきた!」
とかSNSで遠まわしに愚痴言われちゃうタイプの奴や。だって、ワイも思ったもん。この人と喋っていても「ワイの時間が無駄だっ!」って。でも、ワイがそう思ってしまうのも仕方がないところがあって、だって、池袋アクアクラブは女性が無料で参加できるのに比べて、男性は1時間4320円払っているからね。1時間4320円ということは、8時間で約35000円。1か月20日が労働日とすると、約70万円になる。しかもこれはあくまで目の前にいる女性との差額だからね、女性の平均月収が18万円くらいだとすると、アクアクラブにいる時のワイの月収は88万円ということになって、年収で換算すると立派な1000万円プレイヤーだ。「ブログだけで年収1000万円稼ぎました」ってなったら、もう有名ブロガーだし、さらなる拡大を求めてオンラインサロンを開くし、オンラインサロンを開く時は他のブロガーにも夢を見させたいし集客のためにも「ブログだけで年収1200万円稼ぎました!」ってちょっと盛って言うくらいのレベルだからアクアクラブのボロイ黒ソファに座ってる時点でワイの年収は1200万円なんですよ。そんでオンラインサロンがうまくいって収入が増えて本当に年収が1200万円に到達するんだ。そしたら、この「先に高い年収を言って集客をすると後から本当にその年収になることができる」という情報教材ビジネスにありがちなちょっと薄汚れたビジネスモデルをオンラインサロンで知り合ったお気に入りのブロガーには秘密の稼ぎ方の話として共有して、ネット上では「まず自分の目標を口に出すことから始めましょう」「思考は現実化するんです」とかいう綺麗な言葉に変換して多くの人にマウンティングをするんだ。そしたら年収600万円のブロガーは「ブログで年収800万円になりました!稼ぎ方教えます!」ってnoteで情報を売り出すし、年収300万円のブロガーは「ブログで年収500万円になりました!稼ぎ方教えます!」ってnoteで情報を売るんだ。んで年収が低くてリテラシーが低いブロガーほど「思考は現実化する」というメソッドと「嘘ついても儲ければいいっしょ!」の微妙な境界線がわからなくて挙句の果てにただの詐欺師が誕生するんだ。こうやって善良な人間たちによる自発的なねずみ講システムは確立していく。池袋アクアクラブっていうのはね、ワイみたいな年収の低いカスみたいな人間でも、ねずみ講システムを牽引していくカリスマみたいな気持ちにさせてくれる、そんな素敵な場所なんだ。それなのに目の前に何をしたいのかよくわからない人が現れたら、「ワイの時間が無駄だっ!」って思っちゃう。ぶっちゃけワイもアクアクラブに何しに来たかよくわからないけど、それでも自動的に年収1200万円の人間になるシステムだから傲慢になっちゃう。でも残念なことに、実際のところのワイは行動に移せない年収カスの人間だから「ワイの時間が無駄だっ!」とか思いながら、1時間自分の話ばかりするおっさんの愚痴を、1時間聞いた。
こうしてワイのアクアクラブの2時間は終わり、部屋を出た。すると別の部屋から、ヨンコトメ・チクビカンジンノーが出てきて廊下で鉢合わせをしたのだが、彼女は部屋から出てくる時もまた、下手な万引き犯の表情になっていた。