プロフィール

プロフィール

イメージ
イメージ
イメージ
イメージ
イメージ
イメージ

26歳素人童貞 a.k.a 素童

T179 B92(A) W73 H89

血液型B
出身地栃木
性格つらい
好きな食べ物カレー
好きな飲み物イソジン
マイブーム逆指名カードを貰いに行くこと
ファーストキスの味は?イソジン
初体験のシチュエーション小山セクシービーム
チャームポイントやくみつる似の顔
店長からのコメント
2018/11/10(土) 風俗エッセイ
『昼休み、またピンクサロンに走り出していた』が発売されました。全然売れないです。
店長からのコメント
完全業界外未経験の正真正銘の素人童貞です。
『日暮里駅前クンニ塾』で100点中45点を叩き出した子です。
スケジュール
9/2(月) 9/23(火) 9/4(水) 9/5(木) 9/6(金) 9/7(土) 9/8(日)
 10:00 ~ 18:00   10:00 ~ 18:00   10:00 ~ 18:00   10:00 ~ 18:00   大久保で飲み会   母親が来る   CoCo壱 

走り出した 足が 止まらーない!

 小学校の通学路がコミュニティ道路だった。コミュニティ道路というのは、地面が落ち着いた色合いのタイルで埋められていて、歩道から車道に浸食するように植木のスペースがあり、車がスピードを出せないように設計されている道路のことである。小学生の頃、そんなコミュニティ道路で「色のついたタイルを踏んではいけない」という自分ルールを設定しながら、1人でよく下校していた。

 たまに誰かと一緒に帰るときは、勃起したちんちんを見せ合っては「すごい!お前の勃起はすごい!」と褒め合いながら一緒に歩いた。何のために男性器が勃起しているのか、勃起した男性器は何の用途に使われるのか、そんなこともよく理解していない時点での原初的な勃起である。「お前の勃起はすごい!」そう仲間たちと褒め合う以外に、原初的な勃起の扱い方があっただろうか。

 
 2年前から正社員で働き始めて稼ぎを得てからは、自由に使えるお金が増えたためデリヘル熱が高騰したが、2年もそんな生活をしていると「働いていてもデリヘルを利用し続けている限りは貯金が全く貯まらない」という資本主義の原理が垣間見えてくる。だから最近は、30分4000円ピンサロ熱が再燃してきている。カール・マルクスが『資本論』の中で資本主義の原理を解き明かしたのは彼が40代の頃だから、我ながらなんと早熟なのかと感心する。齢25歳にして、デリヘルから資本主義の原理を解き明かしてしまった。万国の素人童貞よ、ピンサロせよ!

 

資本論 (まんがで読破)

資本論 (まんがで読破)

 

  

 そんなこんなで最近はピンサロのことばかり考えているのだが、ピンサロに行く日を決めるとき、ついつい子供の頃からの癖が出てしまい「過去にフリーで入った女の子が出勤している時はピンサロに行かない」という独自ルールを発生させてしまっているのが正直なところだ。同じ店にフリーでピンサロに行けば行くほど、誰か入ったことのある女の子が出勤する可能性が指数関数的に高くなっていくので、どんどんピンサロに行くのが難しくなっていく。それはまるで、「色のついたタイルを踏んではいけない」というルールを設けて歩いていたら、色のついたタイルが時間と共にどんどん増えていくような、そんな世界観である。そんな生活を続けているため、今となっては2週間に1度ピンサロに行ければいい方だ。それ以外の日には、誰か以前に入ったことのある女の子が出勤しているので、ルール上行くことができない。このくらい制限がかかっていると、出勤してる女の子が全員お相手したことのない日と出会った時、「ここしかない!」と思って、強い気持ちでピンサロに走り出すことができる。いや、ここまでくると、もうピンサロに行く日は自動的に決められており、自分は走らされていると言っても過言ではない。私がピンサロに行くのではなく、ピンサロが私の方にやってくるのだ。

 

 もちろん、ピンサロに行くのは会社の昼休みの時間内であるということも自分の中のルールとして決まっている。ちょうど昨日の話だが、ピンサロの出勤表を確認したところ、12時~16時の間は全員今までお相手したことのない女の子が出勤している日であった。私は昼の12時になった途端に、会社から飛び出してピンサロへと走り出した。正直なことを言うと、2年も池袋に住んでいるし、もうピンサロダッシュも10回近く遂行しているため、そんなに一生懸命に走らなくても悠々自適に昼休みにピンサロに遊びに行けるようになってしまった。もっと言ってしまえば、「このルートから行けばあそこの風俗店の受付所の前を通っていけるな」「このルートから行けばラブホテルの前を横切っていけるな」など、より性的なパワースポットを通りながらピンサロに向かうというようなことまでできるようになってしまっている。そんな風に小慣れてしまうと、ピンサロダッシュの〝ダッシュ〟感が薄れてしまってきてしまうので、昨日はチャットモンチーの『風吹けば恋」をイヤフォンで聞きながら走った。「走り出した 足が 止まらーない!」で有名なあの歌である。

 

 

はっきり言って努力は嫌いさ

はっきり言って人は人だね

だけどなぜ窓ガラスに 映る姿気にしてるんだ?

だけどなぜ意地になって 移る流行気にしてるんだ?

 

はっきり言ってお伽話は罠

期待したってかぼちゃはかぼちゃ

だけどもうだめみたいだ 何だか近頃おかしいんだ

だけどもうだめみたいだ 何だか近頃おかしいんだ

 

 サビしか聞いたことがなかったので、初めて通しで聞いてみて驚いた。サビの疾走感からは考えられないほど、鬱屈としている歌い出しだ。25歳素人童貞も、営業職でもないのに昼休みにピンサロに行くっておかしいんじゃないかって薄々思っていながらも、そんな気持ちに蓋をして生きているのだけれど、「だけどもうだめみたいだ 何だか近頃おかしいんだ だけどもうだめみたいだ 何だか近頃おかしいんだ」なんてフレーズがイヤフォンに立て続けに響くと、自分も何だか近頃おかしいんじゃないかと不安になってしまった。しかし、もう25年も生きていると、無駄に気持ちの整理の仕方もわかってきてしまっているので、「おかしいのは近頃じゃない、昔からだ!」と考えることで何とか落ち着きを得ることに成功した。「何だか近頃おかしいんだ」というのは、昔からおかしい人がたまに陥る認知の歪みなのである。

 

走り出した足が止まらない

行け! 行け! あの人のところまで

誰にも抜かれたくないんだ

風! 風! 背中を押してよ


足が止まらない

行け! 行け! あの人のところまで

誰にも負けたくないんだ

風! 風! 背中を押してよ

 
 この歌を聞いていたおかげか、いつも捕まってしまう信号にも捕まることなく、文字通り〝走り出した足が止まらない〟まま、ピンクサロンに到着することができた。時刻は12時04分である。去年の最速記録が12時05分到着だったので、1分記録を更新した。ピンサロダッシュのピークは一般的には24歳だと言われているが、25歳になっても記録を更新することができた。

 

 しかし、12時開店のこのピンクサロンには、12時04分でもまだ20人ほどの行列ができており、今回は速やかにピンサロ入店を諦め、近くの牛丼屋に足を運んだ。よくよく考えてみれば、ピンクサロンのメイン客層である大学生が夏休みで暇してる季節なので、開店直後に行列ができていても仕方がない。なにせ、ピンサロの多くは学割2000円OFFだ。私も大学生の頃は、受付で学生証を提出し「〇〇大学でーす!」と、店内に響き渡る声で読み上げられたものだ。おそらく、同じ大学の女の子に当たらないような配慮だったのだろう。そんなことを思い出しながら、行き場のなくなった精子と共に悶々としながら牛丼屋の席に座り、改めてチャットモンチーの『風吹けば恋』を聞きなおす。

 

走り出した足が止まらない

行け! 行け! あの人のところまで

誰にも抜かれたくないんだ

風! 風! 背中を押してよ

 

 私は牛丼を食べながら驚愕した。ピンクサロンに20人の行列ができていたから仕方なくピンクサロン入店を諦めたのだと自分でも思っていたが、チャットモンチーの『風吹けば恋』には「誰にも抜かれたくないんだ」と先に明記されていた。もちろん、「偶然にも行列ができていたから仕方なく入店を諦めた」と現実を理解することもできるが、時には自分の身体から離れて「最初から誰にも抜かれたくなかったのだ」と、歌詞の方から自分を見つめたくもなる。そう考えた途端に、悶々とした気持ちも治まってきた。

 

 私は確かに走り出したが、最初から誰にも抜かれたくなかった。そして世界は、そのようになった。

 

風吹けば恋

風吹けば恋