プロフィール

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26歳素人童貞 a.k.a 素童

T179 B92(A) W73 H89

血液型B
出身地栃木
性格つらい
好きな食べ物カレー
好きな飲み物イソジン
マイブーム逆指名カードを貰いに行くこと
ファーストキスの味は?イソジン
初体験のシチュエーション小山セクシービーム
チャームポイントやくみつる似の顔
店長からのコメント
2018/11/10(土) 風俗エッセイ
『昼休み、またピンクサロンに走り出していた』が発売されました。全然売れないです。
店長からのコメント
完全業界外未経験の正真正銘の素人童貞です。
『日暮里駅前クンニ塾』で100点中45点を叩き出した子です。
スケジュール
9/2(月) 9/23(火) 9/4(水) 9/5(木) 9/6(金) 9/7(土) 9/8(日)
 10:00 ~ 18:00   10:00 ~ 18:00   10:00 ~ 18:00   10:00 ~ 18:00   大久保で飲み会   母親が来る   CoCo壱 

新大久保イラマチオ

 

 10月初旬のとある金曜日、池袋西口の『ジョナサン』で、夜中の0時頃から友達と風俗について話をしていた。池袋東口のデリヘルを利用してデリヘル嬢にラーメンの話をすると『麺処花田』を勧められるんだ、という話を友達にしてみたら、その友達も、池袋東口のデリヘルでデリヘル嬢に『麺処花田』を勧められたことがあると言っていた。

 それから、新大久保の話もした。十中八九、ただの偶然であることもわかっているのだが、新大久保でホテヘルやデリヘルを利用すると、プレイ終わりに女性の方が新大久保駅まで送ってくれることが多い。風俗嬢は身バレを恐れる職業であるし、お客さん側だってプレイ後に一緒に街を歩きたいかは定かではない。だから普通であれば、帰り際に「ホテル一緒に出ますか?」と女性から聞かれることもあるし、一緒にホテルを出たところで、ホテルを出てすぐのところで「ありがとう!またね!」ってお別れするものだ。それなのに、新大久保で出会った風俗嬢はなぜか「んじゃ駅まで送ってくよー!」と、自然に新大久保駅まで送ってくれる人が多かった。  

 今年の夏なんて、新大久保駅まで送ってもらったところで、デリヘル嬢に駅前でお別れのキスを求められたこともあるくらいだ。私は子供の頃から、駅前でキスをするような大人は心底汚らわしい存在だと思っていたし、その気持ちは全く変わらないまま大人になった。この前だって、五反田の風俗に行く途中、五反田駅の改札前のところでキスをしてる熟年の男と女を見かけたが、嫌な気持ちになった。その嫌な気持ちの中には、私のような人間が駅前でキスをしたところで、全く絵にならないという事実も含まれている。そんなわけで私は、絶対に駅前でキスをするような大人にならないようにしようと思っていたし、なるはずがないと信じていた。そんな私が、デリヘル嬢に新大久保駅前まで送ってもらった上に、駅前でキスを求められてしまったのだ。ありうる限りの自分の行動の可能性を考えてみたところで、どうしたってキスに応えるしかなかった。だって、目の前にいるのはデリヘル嬢で、私は風俗客なのだから。日が変わりそうなくらいに夜も更けた時刻、私は新大久保駅前でデリヘル嬢とお別れのキスをした。

 

「キッスしてるぅぅーっ!!!」

 

近くに立っていた、大柄で、メガネをした、おそらく韓国人であろう男の人に、人差し指を向けられながら大声を出された。なんて、新大久保的なのだろう。  

 

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 そんな思い出話を友人とひたすら話していると、風俗話が尽きるよりも早く眠気が襲ってきたので解散することを決め、車で家まで送ってもらった。今度は、前々から気になっていた新大久保のホテヘル嬢を指名しに行こうと思うんだ。助手席からそんなことを友人に投げかけていると、家に到着した。眠気は既に限界を迎えており、鍵をかけたかどうかも定かでない中、ベッドに飛び込んで眠りに落ちた。そのまま10時間くらい死んだように眠った。というように自分でも思いこんでいたのだが、小雨の匂いと薄暗い日の光と共に目を覚ますと、時刻はまだ朝の6時であった。たったの3時間で目が覚めたのだ。普段はそんなに短い時間で目が覚めることなんてことはないにも関わらず、である。仮に、平日にいつも起床している8時00分という時刻に起きたのならば、そのあまりにも早い目覚めを己の習慣の責任に帰することも容易だったのだが、そのようにもいかなかった。こんな日には、自分はなにか特別な1日を過ごせる権利を得られたような気分になれる。すかさず、枕元に置いてあったiPadを手に取り、ほんの3時間前に友人と話をしていた新大久保のホテヘル嬢のプロフィールのリンクに飛び、出勤時間のところに目を落とすと「9:00~ 」と記載されていた。実に、3時間後であった。

 さっそく、そのホテヘルに電話をかける。ランカーの人気嬢であったので、当日の、しかも出勤の3時間前に予約の電話をかけて枠が取れるのかは甚だ疑問の残るところであったが、口あけ9時からの60分コース1枠のみ予約可能だということだった。やはり、朝早く起きたことには理由があったのだ。  

 シャワーを浴び、服を着て、歯を磨いてから8時半に池袋の家を出る。明治通りを下るように自転車を走らせ、新大久保駅の近くにある受付所を目指す。向かう先のホテヘルの受付所は、ボロっちいマンションの1室にある。新大久保のホテヘルの受付所というものは、風俗店によくありがちなビルの中ではなく、アパートやマンションの1室など、生活感のある建物の中に位置しているところが数多ある。実際に、他の部屋に一般の人が住んでいるマンションの一室に、お客さんと風俗嬢が行き来しているホテヘルの受付所なんてのもあるくらいだ。この前も、新大久保の別のホテヘルを利用し、プレイ後のアンケートを書きに女性と一緒にマンションの一室にある受付所に戻ったところ、マンションから出てきた一般住民のお婆さんに「こんばんは」と、 ホテヘル嬢が挨拶をしていた。私もつられて「こんばんは」と挨拶をした。お婆さんも「こんばんは」と挨拶を返した。なんて、新大久保的なのだろう。日常と非日常、聖と俗が地続きに共存しているのが、新大久保という街なのである。  

 

 明治通りをひたすら下って、大久保通りの直前の松屋が見えたところで、右に曲がる。すると、すぐ左に小道が現れる。その小道に入って前方に目をやると、ペプシの装飾がなされた自販機の隣に、ゲートとしか言えないただのゲートが現れる。     

 

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 ただただ一直線に続く何の変哲もない道の中ほどに、ただのゲート。一体、なんのゲートなのだろう。それにしても、位置が絶妙だ。なんの意味があるのだろう。おそらく、なんの意味もないのだろう。何かしらの目的があるわけではなさそうだし、ゲートをくぐっても、その先の景色は何も変わらない。それでもやっぱり、ゲートを潜ると、潜る前とは違って、その何の変哲のない一本道が特別な色を帯びる気がしてくる。なんて、新大久保的なのだろう。いつも新大久保へ向かうときはこのゲートをくぐって、向こう側に小さく見える大久保通りに出る。そうして自転車をそこら辺に留めて、目的の受付所へと歩いて向かう。  

 

 この日も相変わらずボロっちぃマンションの受付所に到着する。タバコとおっさんの臭いが充満した受付所で、料金の受け渡しと、プレイの流れの説明を受け、近くにあるホテルへと向かう。新大久保駅付近には、以前から「ホテル大山」と「ホテル小山」があって、最近「ホテル中山」ができた。私は優柔不断な人間なので、いつも「ホテル中山」を使うのだけれど、最も新しいから「ホテル中山」が一番綺麗であるし、「ホテル中山」なら、クレジットカード決算だってできる。中途半端が、一番美しく歓待される。なんて、新大久保的なのだろう。  

 受付所から「ホテル中山」へと向かおうとした矢先、受付所から出てすぐ1分程のところで、黒髪のロングヘアの女性とすれ違った。私は自分で指名した女性のことを写メ日記でしか知らないが、向こう側から来るその人が、おそらく私の指名した女性であるに違いなかった。しかし、もしかしたら私の勘違いである可能性がある。いや、そもそも、ホテルの部屋以外の場所でホテヘル嬢に話しかけることもないわけだし、向こうから来る女性が私の指名した女性であるかどうかなんて、さほど真剣に考える必要もなかった。私が確実に言えること、それは、その女性がセブンイレブンのお弁当が入った薄茶色い袋を持っているということ、それだけだった。その女性とは無言ですれ違い、私は「ホテル中山」へと足を運んだ。

 

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 韓国人の若い女性がホテルの受付をしていた。料金を支払ってカードキーを受取り、ホテルの部屋へと入る。すぐさまベッドに腰かけ、iPadを開き、これから来る指名した女性の写メ日記を開く。

 

出勤しました! 朝ごはん(*´∀`*)♪」  

 

3分前に写メ日記は更新されていて、朝ごはんを食べているようだった。やはり、私が指名した女性は、先ほどのセブンイレブンのお弁当の袋を持っていた女性だったのだろうか。

 もし仕事の後などに遊びにきていたのなら、女性が来る前に歯を磨いて、それから先にちんこだけは洗って時間を潰すものだが、この日は休日で朝に歯磨きとシャワーを浴びてからすぐ来たので、ちんこの不安に苛まれることもなく、しばらくTwitterのブックマークに登録していたメディア記事を読みながら時間を潰すことにした。9時からの予約だったのに、9時20分になっても、女性が来ない。たぶん、朝ごはんを食っているからだろう。そんなことを考えていると、ドアの向こう側から、コツッ、コツッ、コツッ、と、こちらに向かう足音が聞こえ、私のいる部屋の前でその音が止んだ。

 

ピッ、ピピピピピピッ、ピッ

 

タイマーをセットしたであろう電子音が、ドアの目の前で鳴り響く。その後、すぐにドアのノックが鳴るかと思いきや、1分ほど静寂な時間が訪れた。もしかしたら、ドアの目の前で足音が止まったと思ったのは私の勘違いで、隣の部屋に向かうデリヘル嬢の足音だったのかもしれない。何気なくもう一度、指名した女性の写メ日記を開く。

 

今日も1日、頑張ります!ヽ(*´∀`*)ゞ

 

私が写メ日記を確認したまさに9時23分という時刻に、そのように写メ日記が更新されていた。もしかして、今そのドアの向こう側で更新したのだろうか。

 

コンッ、コンッ、コンッ

 

ドアのノックが鳴った。そのノックの音は、WWW(ワールド・ワイド・ウェブ)という無限に拡がる時空間に発信された彼女の「今日も1日、頑張ります!ヽ(*´∀`*)ゞ」という宣言を、ドア1枚隔てたところにいる私が数秒で受信したのだという証拠の音でもあった。彼女の写メ日記が開かれたブラウザを閉じ、iPadを机の上に置いて、ドアを開く。そこには、先程すれ違った黒髪ロングヘアの女性が立っていた。

 

「はじめまして。あっ」

「はじめまして。どうしました?」

「もしかして、さっき、すれ違いました?」

「すれ違ったと思うよ。セブンイレブンの袋持っていませんでした?」

「やっぱり! あれは朝ごはんですっ!」

「何食べたのですか?」

「明太もちチーズグラタン食べたの」

「明太もちチーズグラタン、好きなんだ?」

「うん。本当はね、キーマカレードリアにしようかと思ったんだけど、待機所で食べるとカレーの匂いが他の女の子の迷惑になるかなと思って。だから、 明太もちチーズグラタンにしたの」  

 

会話を交わしながら部屋に入り、私たちは横並びになるようにベッドに腰をかけた。

 

ピッ

 

タイマー、ここに置いておきますね」  

 

先ほどドアの向こう側でセットしたばかりであろうタイマーのスタートボタンを押すと、彼女はそのタイマーをベッドの横の机に置いた。タイマーを確認すると「44分58秒」。プレイが終わってからシャワーをしてホテルを出るまでに15分を確保するタイプの女性だ。私がタイマーに目を落としているうちに、彼女がこちらに寄りかかるようにハグをしてきたので、こちらも少し遅れてハグを返す。

 

「い、いい匂いがしまふぅー!」

「え!? いい匂いなんてしないよっ!」

「いい匂いがしまふぅー !」

「え? なになに? なんの匂い? シャンプーかな?」

「いい匂いがしまふぅー !」  

 

シャンプーの甘い香りだろうか、それとも、ボディークリームの匂いだろうか。彼女からは、いい匂いがした。 それから同時に、タンスに長らく仕舞われていたような衣類の匂いもした。人工的なおしゃれな甘い匂いと、生活感の漂うタンスの香りのハーモニー。なんて、新大久保的なのだろう。もちろん、新大久保の風俗嬢がみんなそんな香りを放っているわけではないし、こんな香りのする風俗嬢とたまたま新大久保で出逢ったからといって、それを〝新大久保的 〟 だなんて形容するのは短絡的で、概念に対してあまりにも暴力的すぎる態度ではないかと思う。でも、土地ほどに私たちが偶然的に出逢うものもないんじゃないかと思い直して、やっぱり新大久保的であると思ったし、その匂いを嗅いで私は心の底から新大久保に惚れてしまった。

 

「シャワー入りますっ?」

 

彼女がそう口火を切ったので、お互い服を脱ぎ、手を引かれるようにして浴室に向かう。簡単にボディソープで身体を洗ってもらい、イソジンでうがいをして、先に浴室を出る。

 

「私も身体洗ったら、すぐ出るからね!」

 

「すぐ」とはどのくらいの時間のことを言うのだろう。「すぐ」という言葉に、今までどれだけ惑わされてきたことか。この前も、仕事相手が「すぐ連絡します!」と言ったので1~2時間で返事が来ると思っていたら、連絡が返ってきたのは3日後で、大変な目に遭った。なんて曖昧な言葉なのだろう。彼女の言った「すぐ」はいつのことなのか。そんなことはすぐにどうでもよくなって、今日の夕飯は明太もちチーズグラタンとキーマカレードリアのどちらにしようか迷いながらバスタオルで身体を拭いていると、彼女が浴室から出てきた。  

 

「体、拭くよっ!」

 

新しいバスタオルを手に取り、水の滴った彼女の体を拭く。

 

「えっ、ありがとう。こんなの初めてだよっ」

 

彼女がそう呟いた。「こんなの初めてだよっ」は厳密に考えれば肯定の意味合いはなく、ただ事実を述べているだけである。それでもやはり「こんなの初めてだよっ」と言ってもらえて素直に嬉しいと思える人間でありたいと思ったのだが、もう今となっては「こんなの初めてだよっ」と言ってもらえても『騙された素人専門店 こんなの初めて・・・~イキまくる女たち~』という池袋のホテヘルの店名が連想的に浮かぶだけの人間になってしまっている自分に気づくだけであった。『騙された素人専門店 こんなの初めて・・・~イキまくる女たち~』で遊んだ客は運が良いと、店員の人にご飯を奢って貰えるらしい。俺も行きたい。

 

 彼女の身体を拭き終えたところで一緒にベッドに寝ころぶ。仰向けにごろんっと寝ころぶと、彼女も仰向けにごろんっと寝ころんで、そのまま3秒ほど横並びで天を見上げた。これはどちらかと言えば性癖がMな人間が2人ベッドの上に集まった時にたまに起こる現象で、2人して仰向けで天を見上げているだけの謎の時間が数秒生じることがあるのだ。

 おそらく、Mという性癖よりも職業倫理が勝ったのだろう、3秒天を仰いだところで彼女は仰向けで寝ているのをやめ、私の身体の上に乗り出しておもむろに乳首を吸いだした。舌を見せつけるかのように器用に舐め上げる、のではなく、まるで赤ん坊が生存のために母親の乳首に吸いつくように、私の目を見ながら真っすぐに乳首を吸い始めた。メイクをしたことがない人間でもわかるくらいに灰色のアイシャドウの塗り方の雑さの目立つ瞼に、黒々とした瞳と絵の具のような色の白目のコントラストの綺麗な目で見つめられ、その彼女の表情を見れて良かったなと思っていたところ、なんの脈絡もなしに彼女が私の男性器を口に含み始め、最初こそ舌を出してペロペロと舐めていたものの、徐々に喉奥へと自ら男性器を突っ込み始めた。いわゆる、ディープスロートというやつだ。私の男性器を喉奥まで咥えたところで10秒ほど頭を静止し、突然に顔をあげたかと思うと、舌を出しながら「ヘェッ、ヘェッ」と荒い息遣いをしながら、まるでオーガズムを迎えているかのように身体を震わせて、見つめているのか、睨んでいるのか、あるいは、その両者が混在している視線を私にぶつけてきた。その彼女の反応は、自ら男性器を喉奥に突っ込んだ人間のものとしては、あざとすぎるくらいにあざといものであったが、往々にして、あまりにもあざとすぎる人間というのは実のところ全くあざとくなれていないところが魅力的なのであり、彼女もまた、そのような魅力のある人だった。

 しばらく「ヘェッ、ヘェッ」と舌を出しながらこちらを睨んでいた彼女が、ベッドにだらんと無造作に置かれた私の腕に視線を落とす。そのまま私の右腕を小さな手でつかみ、彼女の頭の上に私の手の平が重なるように持ち運んだかと思うと、再び自ら男性器を喉奥まで口に含み始めた。喉奥まで男性器を突っ込む彼女と、彼女の頭の上に乗っている私の手の平。これは、俗に言うところの〝イラマチオ〟なのだろうか。私は一瞬そのようなことを考え始めてしまったが、しかし、よくよく考えてみればイラマチオは男性が女性に強いて初めて成立する行為なのだ。そのように正確に考えるならば、私の目の前で起こっていることは定義上イラマチオではないのではないだろうか。私は彼女に何も強いてはいない。むしろ、彼女が私にイラマチオをするように強いているのであるし、もっと言えば、彼女は私にイラマチオをするように強いるように何かに強いられているような目をしていた。私たちにイラマチオを強いているのは誰なのだろうか。一見、入り組んでいて複雑そうなこの問題を理解するのに、そこまで時間はかからなかった。一見難しそうに見えても、大抵の物事は義務教育の知識の範囲内で理解できるようになっていたりするのが世の常だ。少し日本語から離れて、中学生の頃に英語の授業で習った〝非人称構文〟で考えてみればよいのだ。

 

 It makes us irrumatio.

(ソレが、私たちにイラマチオを強いる)

 

私たちにイラマチオを強いていたもの、それは、“ソレ〟とし名指せない何者かだ。

 

非人称構文では、主語は訳しません。あえて訳すとすれば〝ソレ〟です

 

田舎の公立中学校の先生が教えてくれた奇妙な翻訳。日本語にはない表現を無理に訳そうとするときに生じるズレ。そうしたズレた翻訳こそが、私たちの目の前に起こっている現象をかえってクリアに説明してくれることがある。彼女はソレにイラマチオを強いるように強いられているし、私もまた、ソレにイラマチオを強いるように強いられている彼女にイラマチオをすることを強いられているのだ!

 

 It makes us irrumatio !

 

手先に力を込めて、男性器を喉奥まで咥える彼女の頭をグッッッと下向きに抑え込む。私の手はソレと重なり、私は力を入れて初めて自分の手にソレを引き受けてイラマチオの主人になった。グッッッと抑えこんでから10秒ほど経ったところで、彼女が私の太腿を手の平でタップする。それから更に10秒ほど頭を抑え込んでいると、彼女の身体は震えはじめ、先よりも更に強い力で私の太腿を小さな手で何度も何度も叩きはじめた。頭を押さえつけていた腕の力をフッと緩めると、彼女の頭が上がってくる。

 

「も. ...ちゃう.....、お餅..出ちゃう...」

 

彼女は涙をいくつか流していて、時たま舌を出す猫のような舌の出し方をしながら「ヘェッ、ヘェッ」と息遣いをすると共に身体を震わせ、口の周りを唾液まみれにして少し笑っていた。彼女の顔を拾い上げて、口の周りに散らかった唾液に向かってキスをすると、明太子と、それから少しのチーズの味がした。