プロフィール

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26歳素人童貞 a.k.a 素童

T179 B92(A) W73 H89

血液型B
出身地栃木
性格つらい
好きな食べ物カレー
好きな飲み物イソジン
マイブーム逆指名カードを貰いに行くこと
ファーストキスの味は?イソジン
初体験のシチュエーション小山セクシービーム
チャームポイントやくみつる似の顔
店長からのコメント
2018/11/10(土) 風俗エッセイ
『昼休み、またピンクサロンに走り出していた』が発売されました。全然売れないです。
店長からのコメント
完全業界外未経験の正真正銘の素人童貞です。
『日暮里駅前クンニ塾』で100点中45点を叩き出した子です。
スケジュール
9/2(月) 9/23(火) 9/4(水) 9/5(木) 9/6(金) 9/7(土) 9/8(日)
 10:00 ~ 18:00   10:00 ~ 18:00   10:00 ~ 18:00   10:00 ~ 18:00   大久保で飲み会   母親が来る   CoCo壱 

騎乗位素股と教育学者の思想

 ホテルのインターフォンが鳴った。ドアを開けた。こちらを睨んでいる、女の子が立っていた。その表情は同時に、睨みたくないのに睨んでしまっているという、やりきれない感じも伝えていた。黒髪ショートヘアで、瞳が大きく、化粧っ気のなさがどこか田舎臭さを感じさせる、いかにも池袋の風俗客が好きそうな雰囲気の女の子だった。彼女は『業界未経験』とホームページで謳われていた。

 池袋には、女の子の素人っぽさを売りにする風俗店が幅を利かせている。素人店のメッカと言ってもいいだろう。業界未経験ではないのに『業界未経験』と紹介されている女の子なんていくらでもいる。2年ほど前に池袋の『未経験』というお店で業界未経験の女の子を指名した際には、「『未経験』で働いて3年目になります」という業界未経験の女の子が来たことだってあった。もはや「業界未経験」というワードは、セブンイレブンの「新発売」ほどの意味しかもたなくなっている。また別の池袋の素人店では、女の子のプロフィール欄にある女の子の紹介動画をクリックしたところ、〝高収入求人ガールズヘブン〟と描かれたピンクの紙で顔を半分隠しながら、「もちろん、完全自由出勤なので、ドタキャンも大丈夫ですっ!」と、カメラに向かって笑顔で語りかける女の子の姿が再生された。どう見ても女性求人向けの動画なのだが、なぜか平然と、客が見るプロフィールページにその動画が埋め込まれていた。素人の素人による素人のための素人店。池袋という磁場が生み出したノヴェルである。

 池袋はそんな街なもんだから、ホテルで女の子と会えば「私、業界未経験なんです」「そうなんだ」「はいっ、緊張してます!うふふ」なんて会話が繰り広げられるのはザラである。しかし、この日に現れた女の子は、そういった類の子ではなかった。ドアを開けた瞬間、口は文字通り「ヘ」の字に曲がっていて、目は絵に描いたような下三白眼になっており、真ん丸な黒眼はまっすぐにこちらを見つめていて、硬直した腕と脚を使って身体を引っ張るように、過剰に一直線に部屋に上がりこんできた。それから、私が座るか気にする様子もなく、彼女は独りでソファに座った。

「大丈夫? なんか、すごい緊張してない?」

私は自分の不安を抑えるために、彼女に声をかけた。彼女の緊張は、こちらを不安にさせるほどのものだった。

「はいっ!昨日入店させて頂いたばかりでございまして、まだどうすればいいかわかんない」

その返事を聞いて、余計に不安になった。たった40字足らずの言葉の中に、元気な返事、謙譲語と丁寧語、それからタメ口が混じり合っていた。文法ですら、彼女の緊張を抑えることに失敗したのだ。

「お酒は飲まれますか?」

突然、お酒の話をされた。わけがわからなかった。

「んー、1人では飲まないけど、他人といる時は飲むかな。お酒飲むの?」そう返事をしながら、私もソファに腰かけた。

「うん、この前、お父さんに飲まされて、初めて凄く酔ったの。自分の限界を知れたのが初めてだったから、よかった。自分の限界を知らないと、怖いじゃないですか?」

「そうだね、怖いね。お父さんと飲むってことは、仲良いんだね」

「うん。うちのお父さん、定年後の生活に向けてね、プラモデルをいっぱい買ってるの。本棚の上にいーっぱいプラモデルが積み上げられてて...」

そう言いながら彼女は私の手を取り、自らの胸のところにその手を運んだ。服の上から触れただけでもEカップはあるということがわかるくらいの、大きいおっぱいだった。

「名前はTっていいます。今日はよろしくお願いします」

いつの間にか、彼女は人が植物に話しかけるように、ゆったりと優しい口調になっていた。お酒とお父さんの話には、きっとわけがあったのだ。

「『T』って、なんか苗字でもありそうだし、下の名前でもありそうだよね。なんでTって源氏名にしたの?」

彼女に問いかけながら私は、彼女の源氏名と同じ『T』という苗字の教育学者のことを思い出していた。

 

 

大学3年生の初秋だった。鍵もなく、無法地帯と化した研究室でゼミ生の2人と雑談をしていると、ゼミの担当教授が入ってきた。「あと2時間くらいで〇〇大学のT教授がゲストの講演会が始まるんだけど、資料配布する係がいないから手伝ってよ。バイト代も出せるし」その時にゼミ室にいた3人の中で空き時間があるのは自分だけだったので、手伝うことになった。

 研究室に置いてあった大量の資料を持ってすぐに講演会が開かれる大教室へと移動し、会場の準備をした。1時間ほどすると徐々に講演会を聞きに来た大学教授や大学生、それから現役の教師の人たちが集まり始めた。それからしばらくしてT教授が訪れ、時間になったところで講演会が始まった。講演中は特に仕事がなかった私は、一番後ろの席でT教授の話を聞くことにした。

 T教授は業界内外を問わず有名な人で、同業者や現役の教師からカリスマ的な支持を集めている人物だった。この日も『学びの創造法』というテーマで、まるで説法のような講演をしていた。論文のような抽象的な理論を語ったかと思えば、その具体例として学校で子供と接した時のミクロな体験を語る。歴史の話をしたかと思えば、同じ枠組みで現代社会について語り、未来を予測する。小さい話と、大きい話、過去と現在と未来を縦横無尽に往復しながら語る、カリスマの話し方だった。 

 一通りの話が終わって質問タイムになった時、その講演を聴いていた、四角い黒ぶち眼鏡をした男子学生が挙手をした。まだ中身も整理できておらず、しどろもどろで、切実さの感じられる声色だった。

『私は教師になろうと思っているのですが、大学で教育とは何かを考えはじめてから、教育とは何かがよくわからなくなり、自信がなくなってきました。最近では自殺をする児童の話を聞きます。先生は、たとえば自分が教育で携わった子どもが自殺したらどう思われますか? 先生はもう教育に携わってから何十年も経過しておられるので、自らの教育実践の中で関わってきた子供たちが大人になってどう育っていったのかに関しても観察しておられると思うのですが。例えば、もし自分の教え子が将来に死んでしまっていたとしたら、それまでした教育は意味がなかったのだと、失敗だったのだと思われるでしょうか?』

その質問を受けると、T教授は切実な顔で、それでもどこか手慣れたような表情で、手に持ったマイクを口に近づけた。

『うーん。まず、僕が教育に携わった子が大人になって連絡をくれるってことはよくあることだけど、まぁそういう人たちは、本人が僕からいい影響を受けたと思ってくれてる人たちばかりだから、それだけで判断することはできないよね。僕のこと憎んでたら、まず連絡なんてしてこないわけだし (笑) それに僕はね、教育というものを将来の結果から評価する考え方に疑問を持っている。教育ってのは、その時その時の、一回性の経験のことで、その時の学びのためにあるものだと思ってる。自分が教育実践をしていて、今日はいい学びが生まれたな、子供のいい顔が見れたな、自分が良い学びを得たな、そう感じた時、そういった経験が教育なんだと思っている。もっと言えばね、子どもと接してると、子どもたちが、こっちが意図したとは全く関係ないところで学びを得ていることすらある。それは教育的に失敗だったかと言うと、そうではない。逆に言えば、僕が「良い教育ができたな」って思えた時、それが子どもにとっては何の学びにもなっていないことだってあると思う。もしかしたら悪い影響すら与えているかもしれない。僕はそういったものも全て含めて、教育だと思ってる。もしかしたら君の言うように、関わった子どもが、将来に自殺をしてしまうかもしれない。でも正直言うと根本のところでは、子供の将来なんてどうなるかはわからない。だって子供だって、自分とは違う他者なんだから。それでも、 子どもの将来とは無関係なところに、その時々にその場所に、教育的経験っていうのは存在してるんだと思ってるんだよね』

質問をした男子学生は、そのT教授の返答にどこか納得をしていない様子だった。私は、さっきまで真剣な顔で講演をしていたT教授が、男子学生の質問に応える際に、まるで蝋燭でも垂らされ始めたマゾヒストのような笑顔を時おり見せるところに、言葉にならない衝動を覚えていた。

 

 

「なんでTって源氏名にしたの?」

「Tっていうのはね、小学生の頃に、転校しちゃった子の名前なの。すごくかわいい子だった。なんか私ね、子供のころ仲良かった子がみんな転校していっちゃったの」

「へぇ~、そんなことあるんだね」

「うん、本当に可愛かった。今ならSNSとかあるからそんな悲しいことじゃないかもしれないけど、子供の頃って友達が転校するってなると、もうお別れってことになっちゃうじゃん?みんな転校していっちゃうから、友達がいなくなっちゃって」

立て続けに自分の仲の良かった友達が転校してしまう。そういった偶然もあるだろう。しかしこの女の子の場合は順番が逆で、転校してしまった子のことを、転校してしまったが故に止まらないほど好きになったのではないか。ドアを開けた瞬間の彼女のこちらを睨んでいた表情や、手足を硬直させたまま一直線に歩き始めた光景を思い出すと、そのように解釈する方が似合っていると思ったし、私は相変わらず服の上から彼女の胸を揉んでいた。

「すごい胸あったかいね。代謝いいの?」

「えー、代謝なんて自分じゃわかんないよ。シャワー浴びます?」

「シャワー浴びよっか」

それからシャワーを浴びて、ベッドに入った。会ったばかりの時の緊張は、ほとんどなくなっているように見えた。彼女のプレイは、面白かった。キスをすると、真ん丸だった目の上瞼の部分だけが水平になって三白眼が消え、狭くなった瞼の中の黒目はこちらの唇だけを見つめ、一直線に獲物を捕らえるかのようにキスをしてきた。彼女の胸をこちらが触れば、もっと胸を強く揉めと言わんばかりに、胸を揉んでいる私の手を上から強く揉んできた。彼女の中に指を入れても、もっと強く動かせと言わんばかりに、私の手を強く握って自ら奥に押し込んだ。でも、なんだかどこか動きは不器用で、身体の動きはてんでばらばらで、ただそういう時でも目だけはこちらのことをよく見つめていた。たぶん、本当に風俗未経験で、自分の限界を知らないからこその勢いなのではないかと思った。「自分の限界を知らないと、怖いじゃないですか?」先の彼女の言葉が想起されたが、私は彼女のお父さんほどの人でもないので、彼女の限界を知らしめるために限界を超えさせるような責任も度胸もなかった。

 早々に彼女のことを責めるのを切り上げて、今度は彼女に動いてもらった。フェラチオをしてもらうと、その流れのままで彼女が私の身体の上に乗った。騎乗位素股だ。まるでイスに深く腰を下ろすように、どっしりと彼女は私の上に乗った。体重をかけすぎていて座り方がよくなく、それに彼女は少しだけ体重が重かった。そのまま男性器を手に持ったまま、彼女は腰を振った。下腹部に苦しさを覚えながらも、同時に気持ち良さも感じた。3分ほど素股を続けていると、左腕を中心に、左上半身に微量な電流が流れているかのようなピリピリした感覚を覚え、自分が少し痛みを感じていることに気づきはじめた。おそらく、彼女が下腹部を圧迫しているせいで、上半身にうまく血液が回っていなかったのだ。なるべく早くイッて終わらせよう。そう思って、自分の気持ちを高ぶらせるために喘ぎ声を出そうと口を開いた。

「うぇっ、うぇぇぇぇっ」

「あ」の形で大きく口を開こうとしたのにうまく口を動かすことができなかった。「う」と「え」の間の奇妙な形で、口は完全に麻痺してしまっていた。

「うぇっ、うぇぇぇぇっ!!!」

それでもこちらが喘ぎ声を出していたからか、彼女も盛り上げるために私の左腕を手にとって、自らの胸に強く押し当てはじめた。左腕を持ち上げられた瞬間、ビリビリビリッと左腕から左上半身に強い電流が走った。上にあげた自分の左手の指を見ると、人差し指が親指の方に寄って完全にくっついていて、他の3本の指も第2関節と第1関節が少し折り曲がったままで動かせなくなっていた。固まった指先で彼女の胸をうまく揉むことができず、折り曲がった指をなんとか彼女の胸に押し当てた。

「うぇっ、うぇぇぇぇっ」

「いひひひっ、ひひひっ」

異常な感じ方を見せる私に彼女はなぜか喜んでいて、子供が新しいおもちゃを見つけたかのような陰湿で楽しそうな引き笑いをしながら、さらに激しく男性器を擦り始めた。

「うぇっ!うぇっ!」

「ひひひっ」

彼女の顔を見ていたら、どんどん上瞼と下瞼がくっつきはじめて戻せなくなっていくのを感じた。麻痺は口元から目元にまで及び、十分に目を開くことすら困難になってきた。視界は薄目の時のように狭くなり、近づいた上の瞼と下の瞼の間には、どうしようもなく涙が浮かびはじめた。どうやら彼女もびっしょりと汗をかいているようで、ショートヘアの毛先がくるんっと曲線を描き始めている彼女の笑顔が、涙の中にぼやけて映った。

「ひひひひひっ」

「うぇっ!」

「ひひひひひひひっ」

「うぇぇぇぇっっっ!」

「ひひひひひひひひひひっ」

「うぇっ!うぇぇぇっ!うぇぇぇぇっっっええええええっ!」

身体全身に電流が流れたように、ブルブルと全身を震わせながら射精した。男性器だけが気持ち良く、それ以外の全ての部分は無数の小さな針で刺されたかのように痛かった。射精をすると、彼女がやっと私の身体の上から降りた。そのままティッシュ箱に手を伸ばし、男性器の周りを拭いてくれた。下半身から温かい血が身体の上の方にゆっくりと流れてくるのを内側から感じた。血が流れ込んできたところから順番に、ジワーッとした、柔らかで持続性のある優しい痛みが広がってきた。じっとしながら痛みに耐えていると、毛先がバラバラになった彼女が私の顔を真上から覗き込んできた。

「気持ち良かった?」

「けもてよせげて、もぇ、うげけねうぃ」

私の身体の痛みはまったく伝わってないようで、汗をかいた彼女の笑顔は晴れ晴れとしていて美しかった。まだ身体は動かせる気にならなかったが、少しずつ、口が動くようになってきた。

「すげい、責めでってね」

「うん、お兄さん、凄く気持ちよさそうだったから」

「せう? でも君も、すげい本当はSねんじゃねいの?」

「そんなことないよ、いつも責められるだけだもん」

「せうねの?」

「うん、お兄さんのこと責めるの、なんか凄い楽しかった」

 

あの時に聞いたT教授の、教育思想の一端に触れたような瞬間だった。