ピンサロで本番強要された思い出② ピンサロ源氏物語
こんばんは、25歳素人童貞です。
タモリ倶楽部の放送、すごく好評だったみたいで良かったです。あれ、吾輩の視点的には、曇りガラスに閉じ込められて芸能人に外から覗き込まれるという拘束プレイみたいな収録で、すごく興奮しました。
閑話休題。暇になってきたので、昨年のこの記事の続きを書きましょう。
それは去年の冬。ちょうど今くらいの季節。吾輩はいつも通り、池袋の某ピンクサロンに足を運びました。黒髪清楚系の広瀬すずに似ている女の子が入店したとのことなので、その女の子の指名をしようかと。しかーし、このお店は新人の女の子は指名ができません。フリーで入ればもしかしたら出てくるシステムです。ということで、4000円でフリーで入場しました。プレイルームに案内されて待つこと数分、広瀬すずとは似ても似つかない女の子が登場しました。そうです、私はフリーの勝負に敗北したのです。
やってきたのは、黒髪中央分けで、目が細く、少しぽっちゃりした色白の女の子。おそらく平安時代だったらモテモテだろうな、というルックスの女の子です。もしかしたらこれは後付けでそう思っているだけかもしれないのですが、会った瞬間に「やばいタイプの女の子だな」というような予感がありました。黒目が死んでいるように見えました。なんか、たまに黒目が動かない人っていますよね。普通、外界の明るさによって瞳の大きさは変わるんだけど、どこにいてもずっと黒目の大きさが一定みたいな。もっと言えば、常に光を吸収しようとしてるブラックホールみたいな瞳を持つ人間。細い目の奥に、そんな黒目を持つような、平安美人でした。
そのピンサロ嬢は大学4年生ということらしく、就活や卒業論文の話で盛り上がりました。
ピン嬢「就活大変だったよ~」
ワイ氏「大変だよね~、ワイも最近就職したけど、めんどいから小さいところ1社だけ受けてそれで終わらせたよ」
ピン嬢「えー、いいなー」
ワイ氏「卒論はもう終わったの?」
ピン嬢「うん」
ワイ氏「じゃあ後は残りの大学生活を楽しむだけだね」
ピン嬢「うん」
ワイ氏「卒論は何書いたの?」
ピン嬢「源氏物語を題材に..」
ワイ氏「へー、面白そう!文学部なの?」
ピン嬢「そうー、文学部なの!」
ワイ氏「ワイもゴリゴリの文系だったからそういう卒論読むの好きだよ」
ピン嬢「卒論は何書いたのー?」
ワイ氏「日本の哲学者で『この世は世界が世界しているだけなんだ』って言ってる人がいるからその人について書いた。仏教の諸行無常とかに近い考え方」
ピン嬢「へー、面白そう!お兄さんも文学部だったんだ!」
ワイ氏「そうそう」
ピン嬢「あ、これ聞きたいんだけど、なんか就活でエントリーシートとかあるじゃん。あれ、周りの友達は長い紹介文とか動機とか書くの大変とか言ってるけど、そんなの簡単じゃない?」
ワイ氏「いくらでも膨らませて書けるからね」
ピン嬢「そうだよねー!いろんな言い回しで書けるし、むしろ書きたいことありすぎるくらい!」
ワイ氏「うん、ほとんど創作みたいな感じで書こうと思えば書けちゃうしね」
ピン嬢「うんうん!そういう能力だけ発達しちゃって(笑)」
ワイ氏「ねー」
ピン嬢「うわー!これゼッタイ文学部あるあるだよー!共感してくれる人見つけれてうれしいー!」
波長が合ったので、その勢いのまま嘘をついてしまいました。吾輩は文学部には在籍していませんでした。
ワイ氏「源氏物語の卒論の内容はどんなのなの?」
ピン嬢「源氏物語の、〝末摘花〟って登場人物について書いたの」
ワイ氏「初めて聞いた!どういう人なの?」
ピン嬢「末摘花はね、源氏物語にしては珍しく、すごいブスで無能なキャラなの。光源氏が夜這いをするんだけどね、真っ暗だから末摘花の顔はわからないの。それで3日目の夜這いが終わった朝に顔を見て『うげっ!』ってなるの(笑)」
ワイ氏「ははは(風俗かよ)」
ワイ氏「なんでその登場人物を取り上げたの?」
ピン嬢「え、なんでだろう。その人が源氏物語の中で一番面白いから」
ワイ氏「どういうところがいいのよ」
ピン嬢「末摘花はね、ブスで無能だけど、光源氏のことをずっと一途に思ってるの!一途な子って素敵じゃない!?」
ワイ氏「そうね~、一途な末摘花はハッピーエンドを迎えたの?」
ピン嬢「んー、光源氏とは結ばれなかったけど、あまりに貧乏だったから光源氏に家を建て直してもらったの(笑)」
ワイ氏「へー、微妙だね(笑)ハッピーエンドともバッドエンドとも言えない(笑)卒論ではどんな感じで論じたの」
ピン嬢「末摘花って花があってね、今でも花から取れる紅が口紅として利用されてるの。そのことに絡めてね、末摘花は源氏物語という物語に化粧をして物語全体を華やかにする存在っていうことを述べてるの」
ワイ氏「結構いい話やん!」
ピン嬢「でしょ!やばい、話過ぎちゃった。私おしゃべりなんだよね。時間ないから脱ごっか。」
話が楽しかったらから時間を忘れてしまっていたが、ここはピンサロだ。もう30分のうち10分が経過してしまっている。
ピン嬢「あ~ん、やば~い」
ピン嬢「すごいエッチな気分になってきちゃったね」
ピン嬢「私、全身性感帯なの」
どうしたことか、さっきまで楽しくコミュニケーションができていたのに、エロモードになった途端にピンサロ嬢は一人で喋りまくり、勝手にどんどん服を脱いでいく。つい1か月前に風俗に行った時、風俗嬢に「えっ、服脱ぐの早すぎじゃね...」って素でドン引かれた吾輩の3倍くらいのスピードで、服を脱いでいく。普通なら「ブラ取って♡」「照れる~♡」くらいのやり取りを社交辞令としてやる子も多いのに、このピンサロ嬢はそんなもの一切なく、一直線に真っ裸になった。しかもすごいビール腹!生活習慣がやばい気配がする。そして吾輩がパンツ一丁になったところで吾輩の上に跨って、再びこう言った。
なぜかわからないけど、「私、全身性感帯なの」が超エロいと思っているらしく、めっちゃ「私、全身性感帯なの」を推してくる。言われるがままにおっぱいを揉んでみると、吾輩がプレイした風俗嬢の中で断トツで肌が乾燥していた。(こんなカサカサだと、触っても絶対気持ちよくないだろ...)と、神にも祈るような気持ちでおっぱいをサワサワし始めたその刹那、「はぁぁん、イっちゃうぅ~~~!」と喘がれ、吾輩は目の前に広がる世界に対する根源的な信頼性というものを全く失ってしまった。
ピン嬢「ねぇ、お兄さん、こういうお店来ると本番したくなったりしないの?」
ワイ氏「本番ないってわかってきてるから別に」
ピン嬢「そうなの?良かったら2でいいよ、って思って」
ワイ氏「2って、2万ってこと?」
ピン嬢「うん」
0でも嫌じゃ。ここのピンサロは何十回も通っているが、こんなファンキーな奴は一人もいなかった。今まで一番明らかにおかしい女の子からピンサロで本番に誘われるという異常 on the 異常事態。
ワイ氏「そういうのはお金のある人に頼んでくれ」
ピン嬢「お願い!」
ワイ氏「まずピンサロだから見回りの人おるからバレるし」
ピン嬢「お兄さんがパンツ履いたままならバレないよ」
ワイ氏「今までそれでバレなかったのか」
ピン嬢「2回くらいしかやってないよ!」
ワイ氏「お店の外で会った時にして」
ピン嬢「お願い!私も今したいの!」
ワイ氏「お店の外でいいじゃん」
ピン嬢「今がいいの!女の子がこんなお願いしてるんだから男らしくなってよ!」
ワイ氏「無理無理、男らしさ武器にしてないし」
ピン嬢「お願い!人助けだと思って」
ワイ氏「わかった。お店の中だからこそいいんでしょ」
ピン嬢「・・・」
ワイ氏「さては、そういう性癖だな」
ピン嬢「・・・」
ワイ氏「・・・」
ピン嬢「お願いお願い!じゃあ1でいいよ」
どうやら欲望のメタ的な分析は受けつけないらしい。
ワイ氏「1もない。お金ない。」
ピン嬢「休憩とって一緒にコンビニ行くから下ろして!」
ワイ氏「はぁ~?(笑)」
ピン嬢「実はお爺ちゃんが脳梗塞で倒れてお金に困ってるの!」
ワイ氏「そうなのか」
ピン嬢「うん、そうじゃなきゃ女の子がこんなこと頼まないよ」
ワイ氏「そっかー」
ピン嬢「だからお願い!人助けだと思って!」
ワイ氏「今回は外れのお客さんだと思って諦めてくれ」
ピン嬢「挿れまーす!」
ワイ氏「え~?」
ピン嬢「OKしてくれないから、もう1で挿れまーす!」
ワイ氏「1払うなんか言ってないで」
ピン嬢「1で挿れまーす!」
ワイ氏「(爆笑)」
ピン嬢「なんでダメなの!」
ワイ氏「挿れる挿れない問答をやっている時が一番楽しいことを俺は知っている」
ピン嬢「つまんな!」
店員氏「お時間終了です!」
時間が来た。ピンサロ嬢氏はしぶしぶ服を着初め、名刺のメッセージを書きに出ていった。服を着ながら待ってると、1分ほどでピンサロ嬢氏が名刺を持ってきた。何やら、どんよりとしたオーラになっている。
ピン嬢「本当はさ、今日、財布忘れちゃったんだよ」
ワイ氏「そうなんだ」
ピン嬢「じゃなきゃ、あんなことお願いしないよ...」
ワイ氏「うむ」
ピン嬢「はぁ、今日お金持ってないからご飯も食べれないよ...」
ワイ氏「そっかぁ」
ここら辺でやっと理解できてきた。たぶん、今まで挙げた全ての理由が嘘で、ただただ男と女の物語としてお金を貰いたいんだ。源氏物語の末摘花が迎えたオチが、このピンサロ嬢氏の幸せの形なのかもしれない。それに気づいた途端に、これでお金をあげてしまったら吾輩の負けだなって、強い気持ちが湧いてきた。
ピン嬢「ご飯も食えないとか最悪だわ...」
ワイ氏「ご飯食えないのは、最悪だね」
ピン嬢「店員の人もお金貸してくれなかったし...」
ワイ氏「店員の人、お金貸してくれなかったんか」
ピン嬢「はぁ、本当に困ってるわ...」
ワイ氏「本当に、困るね」
ピン嬢「・・・」
ワイ氏「・・・」
ピン嬢「もう時間だから行こっか」
ワイ氏「うん」
大学生の頃にカウンセリングの講義で習ったオウム返しの術で事なきを得た。手を繋いで出口まで送ってもらい、そのままお別れをした。
光源氏に、なれなかった。