プロフィール

プロフィール

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26歳素人童貞 a.k.a 素童

T179 B92(A) W73 H89

血液型B
出身地栃木
性格つらい
好きな食べ物カレー
好きな飲み物イソジン
マイブーム逆指名カードを貰いに行くこと
ファーストキスの味は?イソジン
初体験のシチュエーション小山セクシービーム
チャームポイントやくみつる似の顔
店長からのコメント
2018/11/10(土) 風俗エッセイ
『昼休み、またピンクサロンに走り出していた』が発売されました。amazonレビューよりも、読書メーターのレビューよりも、風俗嬢の写メ日記でのレビューの方が多い本です。
店長からのコメント
完全業界外未経験の正真正銘の素人童貞です。
スケジュール
12/10(月) 12/11(火) 12/12(水) 12/13(木) 12/14(金) 12/15(土) 12/16(日)
 贅沢なひと時
の忘年会 
 ヘルス   -   贅沢じゃない
ひと時の
忘年会 
 -   ヘルス   - 

60分の恋も冷めた瞬間 in 五反田

 

 別に私という存在が目の前にいなくたって、この人は独りで誰かと対話し続けることができるのではないだろうか、そんな風に思えてしまう風俗嬢に出会うことがたまにある。
 それは「なりふり構わず自分勝手にマシンガントークをし続ける人」という意味なんかでは決してなく、ほとんど風俗嬢の方が一人で喋っているにも関わらず、あくまで私と「対話」をしている気分にさせてくれるような、そんな情景だ。私のように口下手で流暢に返事のできない人間に対しても、「うふふっ」「ここが気持ちいいんでしょ」「ほらぁ~!」なんて言葉と飛びっきりの笑顔で間を埋めながら、心地よい時間を過ごさせてくれる。そんな風俗嬢に出会うと「この人は私のことをわかってくれているな」と、感じることができる。
 
 これを他の何かに例えるとするならば、よくできたVRアダルト動画に似ているのかもしれない。VR作品の女優さんは、姿の見えない一人称視点の視聴者に向かって、あたかもコミュニケーションを取っているかのように撮影をする。よくできたVRアダルト動画では、それこそ私がこの動画を見るなんてことはわからなかったにも関わらず、「この女優さんは私と対話をしてくれているな」と、思わせてくれるような魅力がある。
 
 これはいわゆる「察するのが上手」と形容されるようなコミュニケーションの話をしているのかもしれない。でも、おそらくそこには「察するのが上手」なのと同じくらいに「察されるのが上手」という逆向きの力も同時に働いていて、「この人は察するのが上手だなぁ」と感じた時、ふと冷静になって我のことを振り返って見ると、「自分も積極的に察されようとしているなぁ」と、思うことがあるのだ。
 
 先日、五反田のM性感で、商業年齢がアラフォーの女性を指名した。黒髪ロングヘアで、背が高く、まるで笑顔を化粧してきたような、太陽のような女性がやって来た。仕上がりが良すぎるくらいに良くできたそのお面のような笑顔は、どこか人間味がなくて不気味さを感じたけれども、そもそも初対面の裸の人間と痴女プレイをするということ自体がいささか不気味なことであるので、お面のような完璧な笑顔の方がこちらも安心して歓待される気分になれたりもする。
 
どうぞ
 
 軽い挨拶の後、温められた350mlの『お~いお茶』をウェルカムドリンクとして手渡してくれると、その女性がソファに腰かけている私の隣にぴったりと座り、腕を絡めてきた。
 
今日は、指名してくれてありがとうございます。プレイの時間をたくさん取りたいので、お先にシャワーの準備をしてきますね。温かいお茶でも飲みながら、お待ちください
 
 お面のような笑顔を一切崩すことなく、これから自分がする行動と、その意味を丁寧に隈なく私に伝えた上で、その女性は浴室へと向かった。あまりに丁寧なその説明は、 私が精神的な孤独に陥らぬための配慮だろうか。まだ出会って2分ほどしか経っていないが、私はもう彼女のことを少なからず信頼していた。
 『お〜いお茶』を200mlほど飲んだ頃、準備を終えた彼女が戻って来る。
 
それでは、シャワーに行きましょうね
 
そう言って、彼女が私のシャツのボタンに指をかけ、服を脱がしてゆく。上半身を裸にされたところで、彼女が人差し指を私の左乳首に近づける。
 
乳首、感じるの?
 
感じますよ
 
素直なままにそう応えると、彼女は人差し指を引っ込め、私のズボンを脱がし始めた。乳首を触られるかと思いきや、触られなかった。つい先ほどまで私は乳首を触られることを期待していたのが正直なところであるが、彼女が指を下ろした瞬間に「私は最初から乳首を触られないことを望んでいたのだ」と、思うことができた。所詮、過去なんていうものは現在からの遡及的な解釈に過ぎないのだ。彼女が私の乳首を触れなかったという過去が出来上がったその瞬間に、「私は乳首を触られたくなかったし、実際に彼女はそのようにしてくれた」と、目の前で起こった出来事を解釈するのはあまりに容易であった。なぜなら、私が彼女のことを信頼していたからである。そうであるからこそ「彼女は私が望んでいるようにしてくれたのだ」と、彼女に対して私は察される能力を喜んで行使したし、そのおかげで彼女は『私の気持ちを察してくれる素晴らしい女性に仕立て上げられたのだ。若い頃はこういった関係性であっても「彼女は私のことを察してくれる!すごい!」と素朴に相手のことを神聖視していたものだが、今となっては、自分が察される能力を行使したいと思えるほどに彼女のことを信頼しているという、そんな関係性でいられる今というこの時間を悦べるようになった。
 
 ズボンもパンツも全て脱がされ、私は裸の状態になった。彼女はワンピースを脱いで下着姿になり、私の男性器を引っ張るようにして浴室へと連れていってくれた。彼女はあえて浴室の照明はつけず、手前の洗面所から漏れるわずかな光で照らされた薄暗い浴室の中で、私の顔を一直線に見つめながら身体を洗ってくる。
 
ん~っ、あっ。。。気持ちいいねっ、あぁぁんっ、ん~~~っ、あぁぁんっ
 
泡のついた手で私の乳首を弄りながら、彼女が突然に喘ぎ始めた! いやいや、乳首を触られているのは私なんだから、喘ぐとしたら普通は私の方だろう。しかし、そんなことを考えるのは無粋であることにすぐ気がついた。だって、彼女は私の気持ちを察して一緒に喘いでくれているはずに違いないのだから。そんな当たり前のことを一瞬忘れ、私は彼女のことを少し疑ってしまっていたし、自分の疑う気持ちから目を逸らして「乳首を触られているのは私なんだから、喘ぐとしたら普通は私の方だろう」などという正論風の意見で身を固めるという、2重の罪を犯してしまった。そんな風に己の疑念で世界を無理矢理に理解しようとせず、ジャズの即興セッションのように、私も彼女と一緒に声を出し、ただただ喘ぎ声のハーモニーを奏でさえすればよいのだ。

 

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題名のない音楽会の幕が閉じた後、寝室へと移動し、ベッドの上に仰向けになるように案内をされる。それからフェザータッチで身体を弄られたり、乳首を舐められたり、頬を合わせたりしながら、性感を高めてもらう。その間も、もちろん彼女はずっと喘いでいたし、私も喘ぎ声で返事をし続けた。
 
指、挿れてもいい?
 
そう言われて、私が無言で脚を開いたら、彼女がすかさず私の脚の間へと入り込んだ。言葉による返事なんて必要なかったし、2人の間柄ではアナルさえあればそれだけでもう十分だった。
 
ちょっと冷たくなるよ、ごめんね
 
そう言いながら彼女は私の穴にペペローションをつけて、指サックを嵌めた指を挿入した。穴の中にある前立腺を刺激されながら、もう片方の手で男性器をしごかれる。
 
あ~、ここでしょ。ここ気持ちいいねぇ~
 
彼女は的確に私の気持ちよいところを指でつついてくる。半ば意識的に、半ば快楽に身をまかせるように、私は脚をガニ股にして腰を浮かせ、赤ちゃんがオムツを替えられる時のような体勢になり、今の自分の気持ちを素直に伝えた。
 
きもちいいですぅ~っ!
 
気持ちいい~? そうだね~、あー、も~う、イッチャウ! イッチャウ! イッチャウ! イッチャウ! イッチャウ! イッチャウ! イッチャウ!
 
突然、彼女がそれまでよりも1オクターブ高い声で「イッチャウ! イッチャウ! イッチャウ! イッチャウ! イッチャウ! イッチャウ! イッチャウ! 」と連呼しはじめた。彼女のその物言いは、さも私が9割5分程イキそうになっているかのようなものだった。ちょっと待ってくれ、さすがに私はそう思わずにはいられなかった。「きもちいですぅ~っ!」と私は確かに貴女に伝えたけれど、どのくらいイキそうかで言えば、まだ7割5分程である。まだイクまでにはもうひと山ある。だから、「も~う、イッチャウ! イッチャウ! イッチャウ! イッチャウ! イッチャウ! イッチャウ! イッチャウ! 」なんて勝手なこと言わないで!イッチャウ! イッチャウ! イッチャウ! イッチャウ! イッチャウ! イッチャウ! イッチャウ! 」という7連呼でプレッシャーをかけないで! でも、もし私が彼女に面と向かってそんなことを言ってしまったら、これまで築き上げてきた関係性が崩れてしまいかねないし、高めてきた性感も失われてしまいそうだったから、私はさらにガニ股になって腰をあげ、両手でシーツを握りしめて、 挿れられた指を自ら擦り付けるように仰向けの体勢で必死に腰を振った。少し遅れてしまったけれど、彼女が思い描いていたも~う、イッチャウ! イッチャウ! イッチャウ! イッチャウ! イッチャウ! イッチャウ! イッチャウ! 」状態の私になろうと頑張った。
 
あ~、やばい、やばい、イッちゃいそう...
 
いいよ、イッて、いいんだよ
 
あっ...、やばい.....、やばいです.....、あぁっ、、も~う、イッチャウ! イッチャウ! イッチャ...
 
「全部ちょぉおだぃぃ゛ぃ゛い゛ーーーっ!!!!!
 
私が放ったはずの快感は、突然のドスの利いた大声でかき消され、彼女が放った「全部ちょぉおだぃぃ゛ぃ゛い゛ーーーっ!!!!! 」という言葉は、打ち上げられた精液よりも遥か遠くへ飛翔していった。あまりの大声に驚き、私は瞬時に顔をあげ、お腹に落ちた精液越しに向こう側を覗くと、彼女は天を見上げたまま放心状態になっていた。本当にイッたのは、私なんかではなく、彼女であることは火を見るより明らかで、彼女の期待通りになろうとしていた私は、ただただ独り置き去りにされてしまった。いや、そもそも私が追いついていたと勝手に思っていただけで、本当は最初から彼女はずっとずっと先を独りで歩いていたのかもしれない。60分の恋も覚めた、瞬間だった。

 

ちんこでイッた アナルでイッた

 
 「え、自分がイッたことあるかですか? 自分でもよくわからないです..
 
 「誰とでもイケるわけじゃありません! 心を許してる相手じゃないと。。。
 
 そんなことを口にするのは決まって女性だというように思っていたのだけど、気づけば自分も同じようなことを口にすることがあることに気づいた。絶対に、アナルのせいだ。ちんことアナルの違いのせいだ!
 
 まず、ちんこについて考えよう。ちんこをしごいて射精でイクということは、紛れもなく、ちんこの先から白い液体が飛び出るということだ。私たちは白い液体が飛び出ることを「イク」と呼んでいる。この白い液体の物質性の力は物凄く強く、男性のイクことに対するあらゆる解釈を停止させてしまうのだ。
 例えば、私が100人の聴衆の前で射精をしたとする。目の前に、白い液体が飛び出す。100人の聴衆の中の1人が手を挙げ、「お前はまだイッていない」と、私を指差して発言したとする。そいつは、異端者として燃やされる運命にあるだろう。私たちの社会では、ちんこの先から白い液体が飛び出たら「イッた」という解釈しか認められなくなっているのだ。これは1つの全体主義だと言ってもよい。それが白い液体という物質の圧倒的な力だ。白い液体は、「イッた」以外のあらゆる解釈を、私たちに許さない。
 
 一方で、アナルのドライオーガズムはどうだろう。ドライオーガズムに関しては、統一的な見解を見つけるのが難しいので、あくまで私の経験談を話そうと思う。いや、そもそもアナルのドライオーガズムに統一的な見解なんてものはなく、そこにあるのは個人の経験だけだということにこそ本質があるのかもしれないが、そんなことは一旦置いておいて、私の個人的な経験を話そう。
 
 M性感に行って、アナルに指を突っ込まれる。あるいは、男の娘・ニューハーフヘルスで、アナルにちんこを挿れられる。前立腺が刺激され、身体はガクガクと震えはじめ、喘ぎ声をあげながら手の平でシーツを握りしめて、意識も朦朧になってくる。その身体的な反応は、射精でイクときよりも遥かにイッているように見えているのではないかと思うほどだ。しかし、私はこの得も言えぬ気持ちよさをもって「イッた」と言えるだろうか?  おそらく「イッた」とみなすことも可能であるし、「イッた」とみなさないこともまた、可能である。そこには解釈の可能性が開かれていて、どちらかと言えば私は「イッた」とはなかなか言えない類の人間だ。なぜなら、アナルを責められている時は、射精の時の白い液体のような確固たるエビデンスが不足しているからである。
 
 アナルを責められて気持ちよくなっても「イッた」と言い難い問題というのは、電通マンが残業時間を減らせない問題とも似通っている。広告制作は「ここまで出来たら終わり」という明確な線引きがなく、「ここの文言を変更すればもっと良くなるのではないか」「背景色を少し明るくしたら見栄えが良くなるのではないか」と、納期ギリギリまで仕事が止められなくなってしまう。アナルもまた、そうである。「イッた」と言えるための明確な終わりがないから、「今も十分気持ちいいけど、本当はもっと気持ちよくなるのではないか」「今自分でイッたと思ってしまったら、それ以上の気持ちよさに到達できないんじゃないか」、そんなことを考えてしまって「イッた」と名指すことが難しくなる。いや、本当のことを言えば、広告制作も、アナルを責められるのも、「もう十分だからいいよ」と、強い意志さえあればいつだって恣意的に終わらせることは可能だ。  だから、これは個人の性格的な問題に依っているのだと思う。いくらでも妥協することはできるし、いくらでも頑張ることができる。アナルで「イッた」かどうかの解釈は、人間の心と同様に限りなく不安定だ。ここまで来ると、アナルとか関係なく、どのラインで自分を赦すことができるのか、各々の人間の自己受容の問題になってくる。
 
 私のように、いつまでもアナルで「イッた」と認められない人間にとって、アナル責めの終わりは、デリヘルの時間の終わりを告げるタイマーが鳴った時か、アナルが痛くてもう辛くなってしまった時にやってくる。M性感では、タイマーが鳴った後に、決まってM性感嬢のお姉さんから「もう~、今日は凄いイッてたね!」と言われる。私がそのお姉さんをいい人だな、と思っている時は、「あなたがイッたと言うのであれば、私は今日イッたのだろう」と、素直な気持ちで受け止められる。そういった双方の合意があって初めて、私は「イッた」ことになる。でも中には、気の合わないM性感嬢のお姉さんもいて、例えば、たまにドアを開けて会った瞬間に「あなたの顔を見ただけで性感帯がわかるわ」と、初見から一発かまされるようなことが私は苦手なのだけど、そういう人に責められて少し気持ちよくなって、プレイ後に「もう、今日は凄いイッてたね!」なんて言われても、「え~? そうっすかね~??? いつももっとすごいっすよ~?」と、すっとぼけたくなる。 そういう時、私は「イッてない」ことになる。
 
 アナルで「イッた」かどうかを判断する時の私は、射精の時よりもはるかに我儘だ。確固たるエビデンスがあるわけではないし、関係性の中でそれは決まるから、誰かと「イッたね」って相互承認をしたい時だってあるし、身体を許したところで「イッてないからね」って心を閉ざしたくなることもある。時には優柔不断な自分をそのままに「自分がイッたかですか? 自分でもよくわからないです..」って言うこともある。ちんこよりも、アナルの方が自分の気持ちに正直になれるし、我儘だし、嘘だってつける。
 
  そんな風に、アナルのオーガズムで「イッた」と認識できるかどうかは、身体的な気持ちよさに加えて、『自分のことをどのラインで赦せることができるか』とか『相手の人との信頼関係』というような、自分と自分、あるいは、自分と他人との関係性が条件になってくる。
 
 アナルでイクということには「自分と他人との関係性」が条件になっていることを身体で知ってしまうと、そもそも良い関係性が構築できていない人に穴を開いても仕方がないのではないか、という気持ちにすらなってくる。そうなると、ベッド外のコミュニケーションと、ベッド上のコミュニケーションの境目がなくなって、ただただ目の前の人との関係性をフラットに嗜好するようになってくる。「ちんこでイッた」時にはなかなか得られない感覚だ。「ちんこでイッた」では曇りがちなものが、「アナルでイッた」では見えやすくなる。
 
 だからと言って、私はちんこよりもアナルの方が良いとか、そういうことが言いたいわけでは、決してない。だって、M性感に行っても、男の娘・ニューハーフヘルスに行っても、お尻の穴に指やちんこを挿れられながら同時に男性器もしごかれるわけだし、結局のところ、信頼関係のある人にお尻を責められてアナルでイッてる最中に同時に手コキをされて射精するのが、めっちゃきもちぃ。
 
 

イソジンの危機の時代に、乾杯を

 

 こんばんは、26歳素人童貞です。

 

「この ぶんょしう は いりぎす のケブンッリジ だがいく の けゅきんう の けっか にんんげは もじ を にしんき する とき その さしいょ と さいご の もさじえ あいてっれば じばんゅん は めくちちゃゃ でも ちんゃと よめる という けゅきんう に もづいとて わざと もじの じんばゅん を いかれえて あまりす」

 

 数年前、インターネットで上記のようなコピペが流行した。何の科学的なエビデンスもない説であるらしいが「人間は最初と最後の文字さえ正しければ文章が読める」という話である。上記のコピペを読んだ感じでは、この説は正しいように思われる。


 同じように、「出会いと別れさえ印象が良ければ、お客さんが本指名として帰ってくる」と豪語する新宿の元デリヘル嬢がいた。つまるところ、「人間は最初と最後の印象さえ良ければ、良い人に思われる」ということである。風俗客としての経験から考えてみると、これも概ね正しいように思われる。



 そこで、26歳素人童貞も同じように考えてみた。「会社でトイレに入る時と出る時に、イソジンでうがいをすれば〝ほぼデリヘル〟になるのではないか?」、つまるところ、「人間は最初と最後がイソジンならば、デリヘルに思われる」という話である。やはりこれも、概ね正しいように思われてならなかった。更に付け加えてしまえば、トイレに入る時にイソジンでうがいをし、個室に入ってウォシュレットをアナルに当て「あぁ、あぁっ、あぁぁんんっ」とアナル責めをして気持ちよくなった後、個室を出てイソジンでうがいをして帰ったならば、それは〝ほぼM性感〟になるのではないか、とも考えた。しかし、よくよく考えてみれば粘膜接触のないM性感では基本的にイソジンでうがいはしないため、〝ほぼM性感〟の夢は早くも頓挫した。

 

 そんなことを考えたので、〝ほぼデリヘル〟の夢を叶えるために、私は半年ほど前、人生で初めてイソジンを購入した。250ml1262円である。

 

【第3類医薬品】明治うがい薬 250mL

【第3類医薬品】明治うがい薬 250mL

 

 

 これで、これからのサラリーマン人生、毎日のようにトイレで〝ほぼデリヘル〟を味わえるのだ! そんな大きな期待を抱き、Amazonからイソジンが自宅に届いた当日、まず自室で1うがいしてみた。イソジンの独特な消毒薬の香りが口の中に広がった直後、私の視界は突如、真っ暗になった。違うのだ。いつもデリヘルでうがいをしているあのイソジンの味とは、全く違うのだっ! まさか、アレはイソジンではなかったのか!? そんなことを疑い始めている自分がいた。いや、いつもデリヘルでうがいをしているアレは、イソジンのはずだ。イソジンであるべきなのだ。もしイソジンでなかったとしたら、「ファーストキスの味はイソジンでした」と思ってきたこれまでの私の人生が救われないではないか!

 

 あまりのショックさをツイッター上で嘆き、新宿の元デリヘル嬢に「風俗の味がするイソジンを教えてください」と頼んだ。提示されたのは「ファンガーグル」であった。もう一度言おう。「ファンガーグル」である。「ファンガーグル」とは一体何なのか。風俗に行ってうがいをする際に「じゃあイソジンでうがいしよっか♡」という風俗嬢は数多いるが、「じゃあファンガーグルでうがいしよっか♡」なんて言ってくる風俗嬢は、これまで1人もいなかった。ちなみに、このまえ池袋の某素人系のデリヘルを利用したら「じゃあイソジンでうがいしよっか♡」と言いながら、原液だけをコップに入れたものを渡してきたデリヘル嬢に出会った。もちろん、これはデリヘル嬢による私への嫌がらせでも何でもない。なぜならば、そのデリヘル嬢本人も、正々堂々と原液だけでうがいをしていたからである。私はM性感に行って「あんたの性感帯ここでしょ!」と女王様に言われると、別に性感帯でなくても「そ、そこ性感帯でひゅ~!」と、思わず言ってしまうタイプの人間なので、もちろんここでも私はデリヘル嬢には何も口を出さず、渡された原液だけでうがいをした。そんな風に、原液だけでうがいをし始める一風変わった風俗嬢だっているのに、「じゃあファンガーグルでうがいしよっか♡」なんて言ってくる風俗嬢は、これまで1人もいなかったのである。

 

 仕方がないので、「ファンガーグル」をネットで検索して購入してみた。250ml500円である。

 

 

 「ファンガーグル」のことを調べていく過程でわかったのだが、どうやら私たちが「イソジン」と呼んでいるのは、『ガーグル』という大きなカテゴリーの中の「イソジンガーグル」のことを指しているらしく、その他にも、「ファンガーグル」や「ガーグルプロ」、「モナミクリンガーグル」、「コサジンガーグル」など、多くのガーグルが存在しているようだ。そして、これらは「ポビドンヨード」という医薬品が含まれているかいないかで大きく分けることができるのだ。

 

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 ポビドンヨードとは、殺菌作用のある医薬品で、イソジンが黒褐色で、独特なヨウ素の味や匂いを発しているのも、このポビドンヨードが含まれているからなのである。

 ここで、一つの疑問が生まれる。「ファンガーグル」のような業務用のうがい薬は、この医薬品であるポビドンヨードが入っていない分、低価格でコストを下げられるので風俗店で重宝されているのであるが、ポビドンヨードが含まれていないにも関わらず、どうして「ファンガーグル」のようなうがい薬もイソジンのような黒褐色をしているのであろうか? 私はその理由を、業務用うがい薬を販売しているサイトで見つけてしまった。

 

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 画面中央、赤字で表記されている文字に注目してほしい。「液体色はおなじみの色ですのでスムーズにご利用頂けます」と書かれているのである。イソジンの黒褐色に合わせて黒い色で作ってあるから、イソジンからの乗り換えもスムーズですよ、ということだ。これは一体何の成分で色付けがされているのか調べたところ、答えはカラメルであった。要は、言ってしまえばイソジンに見えるように嘘をついているのだ! 風俗で使われている業務用うがい薬の黒く濁った色は何の色かと問うならば、それは嘘の色なのである!

 しかし、ここで注意して頂きたいのは、私は「ファンガーグル」をはじめとするポビドンヨードの含まれていないうがい薬を使っているお店を糾弾したいわけではない。別にイソジンが性病予防に効果があるという医学的エビデンスがあるわけではないし、1日に何度もうがいをする風俗嬢側からしたら、殺菌作用の強いイソジンを使い続けた方が口の中の粘膜が弱ってかえって菌を繁殖させてしまう可能性だってあるので、「ファンガーグル」のような業務用うがい薬を使用している方が合理的な面もある。だから、ここでは風俗店でうがい薬はどれを使うべきかの正義の話をしたいのではない。私が訴えたいのは、自分がイソジンだと信じていたものが実はイソジンではなかったと知ってしまったことによって、「ファーストキスの味はイソジンだった」と思いこんできた、これまでの私のイノセントな心が傷ついてしまったということなのである! イソジンではないものが、〝イソジン〟と呼ばれ続けていること。ただそのことだけが問題なのである。私たち人間は、こんな小さなことで心のイノセントさを簡単に失いうる生き物だ。そして同時に、私たち人間は、失われてしまった心のイノセントさを取り戻す試みに取り掛かる力も常に持ち合わせている。
  
 というわけで、私は心のイノセントさを取り戻すために「ファンガーグル」を購入したのだ。Amazonから「ファンガーグル」が届いた日に、まずは自室で1うがいをしてみた。私の口の中は、デリヘルに満ち満ちた。やっと出会えた。新宿の元風俗嬢が言っていたように、多くのデリヘルで使われているうがい薬は、ポビドンヨードの含まれていない「ファンガーグル」のような味をしているのだ。

 

 私はこの日の翌日、小さな容器に「ファンガーグル」と、それから少しの幸せを詰めて、会社へ持って行った。ちなみに、うがい薬を会社に持っていく際に、どの容器に入れて持っていけばよいのかという問題が生じるが、私はワンタッチキャップの小さくてシンプルな容器に入れていくことをお勧めする。

 

 

 デリヘルでは、上のようなワンタッチキャップのものに加えて、ネジキャップ式のものや、キャップ付ディスペンサー型のものがよく使われているが、これらは池袋の『キッチンABC』のような飲食店に入った時に、サラダ用のドレッシングとして同じ容器が使われている可能性が非常に高いため、避けた方がベターなのである。

 

エムテートリマツ ドレッシングシェーカー 400ccオレンジ 2033902

エムテートリマツ ドレッシングシェーカー 400ccオレンジ 2033902

 
ママクラブ キャップ付 ディスペンサー ホワイト MC-35

ママクラブ キャップ付 ディスペンサー ホワイト MC-35

 

 

 ファンガーグルを片手に10:00に出社した私は、10時20分にはトイレに向かっていた。出社した直後はトイレを使っている人がよくいるものだが、20分も経てばトイレの利用者は減り、舞台が整うのである。まずトイレに入った私は、手持ちのファンガーグルで1度うがいをした。人間の習慣とは不思議なもので、ファンファーグルでうがいをしたところ、勃起もした。ファンガーグルでうがいをする時はデリヘルで女の子と裸でシャワーを浴びている時なので常に勃起しているのであるが、「ファンガーグルでうがいをする時は常に勃起をしている」という記憶から、「ファンガーグルでうがいをすれば勃起をする」と、脳が勝手に因果関係を見出した瞬間だった。うがいの後は、そのままトイレの個室へと移動し、ズボンとパンツを脱ぎ、ウォシュレットをお尻に浴び「あんっ、ああぁんっ、んっ、あんっ」。ウォシュレットプレイが終わったところでパンツとズボンを着直し、再び手洗い場へと向かう。そこで再びファンガーグルでプレイ終わりのうがいをし、私はトイレを出てオフィスへと戻った。

 結論から言ってしまえば、当初から期待していたような〝ほぼデリヘル〟はそこにはなかった。それどころか、そこにあったのは〝もはやデリヘル〟であったのだ。

 

ここで一度、デリヘルでの自分の動きを振りかってみよう。

ラブホの部屋にいる

→ ①服を脱いで浴室に入る

→ ②シャワーを浴びてイソジンでうがいをする

→ ③浴室を出る

→ ④プレイをする

→ ⑤プレイ後に再び浴室に入る

→ ⑥シャワーを浴びてイソジンでうがいをする

→ ⑦浴室を出る

 

次に、オフィスのトイレでの自分の動きを振りかってみよう。

オフィスにいる

→ ①トイレに入る

→ ②ファンガーグルでうがいをする

→ ③トイレの個室に入る

→ ④ウォシュレットでアナルを責められる

→ ⑤個室を出る

→ ⑥ファンガーグルでうがいをする

→ ⑦トイレを出る

 

この2つの動きの中で、①空間移動のタイミングを青色に、②うがいのタイミングを緑色に、③プレイのタイミングを赤色にしたものが以下である。

 

ラブホの部屋にいる

→ ①服を脱いで浴室に入る

シャワーを浴びてイソジンでうがいをする

→ ③浴室を出る

プレイをする

→ ⑤プレイ後に再び浴室に入る

シャワーを浴びてイソジンでうがいをする

→ ⑦浴室を出る

 

オフィスにいる

→ ①トイレに入る

ファンガーグルでうがいをする

→ ③トイレの個室に入る

ウォシュレットでアナルを責められる

→ ⑤個室を出る

ファンガーグルでうがいをする

→ ⑦トイレを出る

 

 お気づき頂けただろうか。デリヘルでうがいをする時と、オフィスのトイレでうがいをする時では、①空間移動のタイミング、②うがいのタイミング、③プレイのタイミングが全く同じなのである! この両シチュエーションにおける人間の動きの同型性こそが、オフィスのトイレにおけるうがいという振る舞いを〝ほぼデリヘル〟どころか〝もはやデリヘル〟に思わせるのだ。

 私は今年の6月頃から、生きる気力の湧かない時には、この〝もはやデリヘル〟の儀式をオフィスでよく行うようになっている。これで私の〝もはやデリヘル〟人生も安泰だ、と思っていた矢先、イソジン業界に転機が起こった。

 2018年8月1日、ムンディファーマ株式会社・シオノギヘルスケア株式会社が『透明なイソジン』という商品を発表したのである。これまでのイソジンの黒褐色やヨウ素の臭いの元だった医薬品であるポビドンヨードを成分にすることをやめ、色が透明で、アップルやミントの味のするイソジンが開発されたのである。

 


  天下のイソジンが透明になってしまったのならば、〝イソジンが黒褐色に濁っているから〟という理由だけで同じ色に染められていた「ファンガーグル」のような業務用うがい薬たちはどうなってしまうのだろう。おそらく、イソジンの透明化が浸透してくるのと同時に、業務用うがい薬も徐々に透明になってゆき、「ファンガーグル」のようなうがい薬は、従来のイソジンと共にその姿を消して透明になってゆくのだろう。新しく開発された透明なイソジンは、業務用うがい薬の嘘の色までをも、透明にしてしまうのである。

 

俺らが若い頃はなぁ、黒くて薬品の匂いのするうがい薬でうがいしてたんだぞっ!今の子たちは恵まれてるわ!今度、熟女風俗嬢に聞いてみろ!

 

そんな風に、ノスタルジーに浸りながら風俗嬢に説教をするクソ客になる日もそう遠くはないのかもしれない。

 

 イソジンの透明化、それに付随する業務用うがい薬の透明化という歴史の動きは、もはや止めることができないだろう。こうした歴史の流れという大きな動きに対して、私たち小さな人間のできることは、それを止めるのでもなく、反逆するのでもなく、これまで自分たちが、あの黒くて臭みのあるイソジンに染み込ませてきた記憶を、同時代人として共有し、そのまま死んでゆくことくらいしかないのである。

 

 ということで、26歳素人童貞は、黒褐色で、あの独特なヨウ素の臭いが仄かに香るお酒を開発した。ジン・トニックに、とある飲料水を少し加えることで、後味が仄かにイソジンの香りのするイソジン・トニックが出来上がったのだ。お酒が飲めない人のことも考え、ジンジャーエールに、とある飲料水を少し加えることで、後味が仄かにイソジンの香りのするイソジンジャーエールも開発した。

 

  

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 11月18日(日)19時~、新宿ロフトプラスワンで著書『昼休み、またピンクサロンに走り出していた』の出版記念トークイベントを開催するにあたり、イソジン・トニックと、イソジンジャーエールをオリジナルドリンクメニューとして提供することにした。このイソジンの危機の時代に、是非、皆さんがイソジンに染み込ませてきた記憶と共に、乾杯をしましょう。

 

申し込みは↓のリンクから

めっちゃ前向きな風俗放談。 – LOFT PROJECT SCHEDULE

 

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昼休み、またピンクサロンに走り出していた

昼休み、またピンクサロンに走り出していた

 

あぁ、池袋。 あぁ、風俗ホテル。

 

 某デリヘルの予約をし『池袋アトランタホテル 』 へと足を運んだ。ウィーンッと自動ドアが開くと、独りの初老の男が受付をしている最中だった。その後ろで、ソファに座って順番を待つ独りの中年の男がいた。そして、今しがたホテルに入室してきた私もまた、独りの男だ。風俗客と、風俗客と、それから風俗客。みんな違って、みんな風俗客。池袋の安いラブホテルの、相変わらずの風景だった。
 
 自動ドアが開いた途端、ソファに座っていた中年の男がこちらに目をやり、スマホジーンズのポケットにしまって立ちあがり、初老の男性の後ろに並んだ。「次の順番は俺だからな」とでも言いたげな態度である。その中年の男の目は「座ってると順番がわかりづらいからね」などという配慮のような気持ちは感じられず、「お前みたいな奴は順番を守らなそうだからな」というような、敵意にも似た感情に満ち満ちていた。列に並んだというよりかは、己の領域に踏み込まれないための、マーキング行為のように私には思えた。

 その男のすぐ後ろのソファに座って順番を待つ。おでこの広くて黒淵メガネの店員と、中年の男がいくつかのやりとりをした後、店員が鍵を渡し、中年の男はエレベータの方へと歩いてゆく。

 

次のお客様、清掃の時間がありますので、あと5分ほどお待ちください

 

 ちょうど私の順番のところで、空いている部屋がなくなったようだ。仕事終わりの夜の池袋。こんなことは想定の範囲内で、私はデリヘルの予約時間の15分前にこのホテルに足を運んでいた。5分の待ち時間くらい、何の問題もない。まだまだ歯を磨く時間だって確保できるし、女の子とのシャワーの前に先にちんこだけ綺麗にしておくための時間をとってもまだ余るくらいだ。ノープロブレム。私はソファに腰を下ろしたまま、店員に呼ばれるのを待った。

 

 ウィーンッ

 

303号室入りまーすっ!

 

 自動ドアが開き、ハキハキとした口調のスーツ姿の女性が颯爽と私の目の前を通り過ぎてゆき、コツッ、コツッ、コツッ、とヒールでリズムを刻みながら、エレベータの方へと一直線に歩いて行った。そのハキハキとした口調にどこか聞き覚えがあったため、そのOLが向かっていったエレベータの方に目をやると、以前、私が指名したことのあるデリヘル嬢であった。今日はOLコスプレのオプションがついているようだ。エレベータに乗る直前に「はぁ~っ」と、彼女が重たい溜め息をついたことにどこか世知辛さを感じてしまったが、私が彼女を見かけたという気持ちだけはどうにか伝えようと、その場で彼女のシティヘブンのプロフィールページを検索し、「みたよ」ボタンを一押しして、再び前を向いて部屋が空くのを待った。

 

 ウィーンッ

 

 今度は、胸の大きなふくよかな女性が入って来た。池袋のおっぱい堪能型エステ『乳の湯』の女性か!? と一瞬思ったが、その女性はそのままソファへと腰を下ろした。一直線に部屋の方に向かわないということは、どうやら風俗嬢ではないらしい。女性用風俗も流行している昨今、もしかしたらこの女性も風俗客であるのかもしれないし、または、我々の全く予想もつかないラブホテルの使い方をしているのかもしれない。真相は闇の中である。

 

次のお客様、清掃終わりましたのでどうぞー

 

 やっとのことで呼ばれ、受付で料金を支払い、ホテルの鍵を受け取る。今日の私の部屋は、901号室だ。鍵を受け取ったらエレベータの方へと向かい、上を向いた矢印のボタンを押し、エレベータが下りてくるのを待つ。チーンッ! という音を追うようにエレベータのドアが開くと、腰のあたりまで伸びた黒髪の、スレンダーなアラサー女性が現れた。彼女は下を向きながら、どこか申し訳なさそうに、キャリーケースを転がしながらエレベータから出てきた。そのキャリーケースのファスナは少しだけ開いており、先がハートの形をした鞭が顔を出していた。

 

 

 十中八九、SM店の女王様なのだろう。SM店のような多くの道具が必要な業態では、荷物が多いためキャリーケースを使用する人が多いのである。

 

 空になったエレベータに乗り、9階のボタンを押すと、向こうの方からドタバダドタバタと、こちらに走ってくる足音が聴こえた。しばらくドアを開けながら待っていると、茶髪で細身のイケてる大学生のような女の子と、あまりケアできているとは言い難いゴワゴワの黒髪の、どちらかといえば地味なグループに所属していそうな大学生のような女の子の2人組が、エレベータに勢いよく駆け込み、7階のボタンを押した。

 

そんなに髪長かったっけ!?

 

 黒髪の方の女の子が、舌を出して息を乱しながら茶髪の女の子に向かって興味深そうに問いかける。

 

伸びたんですよー。だって会うの3か月振りじゃないですか

 

 茶髪の女の子は、少し受け流すような応え方だ。

 

 一体、この2人組はどのような理由でラブホテルに来たのだろうか。短いやりとりを聞いただけでは、その理由は見つかりそうになかった。エレベータが7階に到着すると、茶髪の方の女の子が手持ちの鞄からゴソゴソと何かを取り出し、

 

えーっと、確か90分だよね

 

と呟きながら、「ピッ!」という機械音を鳴らし、2人はエレベータから出て行った。彼女が手に持っていたものは、キッチンタイマーだった。3Pコースへと向かう、デリヘル嬢たちなのだろう。

 

 

 

男の潮吹きの気持ち良さとは何か

 こんばんは、26歳素人童貞です。

 1年半前にも全く同じタイトルで文章を書いたけど、医学が進歩したし、私も、私のちんぽも進歩しているので、もう一度、男の潮吹きの気持ち良さについて書いてみようと思って書くなり。

 

 

 川崎医科大学泌尿器科講師の原綾英氏らが、男の潮吹きの真実を解明したらしい。上の記事は会員限定の記事なので、論文を引用したツイートを紹介しよう。

 

 

 まず、多くの方がこの論文で注目するところは、「被験者の健常ボランティア(25)」と「女性協力者による用手的陰茎刺激」というのが一体何なのかということだと思うのだけど、そんなところに注目しすぎると本筋からズレるので、とりあえず『これから自分も「手コキ」のことを「用手的陰茎刺激」と呼んでみようかな』と思うくらいに留めて、男の潮吹きの話をしようじゃないか。

 

 どうやら、女の人の潮吹きには「スキーン腺からの白濁液」と「尿」の2つが組み合わされているのだが、男の潮吹きというのは実のところ「尿」なのだということがわかったらしい。そして「被験者の健常ボランティア(25)」君の実感としては、潮吹き中のオルガズムは「我慢した後に排尿した感覚」と「射精した感覚」が合わさったようなものだ、ということである。

 

 別に私は医学的な知識を持っているわけではないが、おそらくは、この論文に出ている人よりも普段からM性感で男の潮吹きをしているのではないかという疑いがあるので、そういう立場から男の潮吹きについて述べさせてもらうと、「被験者の健常ボランティア(25)」君が述べている「我慢した後に排尿した感覚」と「射精した感覚」という感覚は、私も全くもって大賛成なのである。男の潮吹きなんていうものは、身体的な快楽に焦点をあてて考えてみると、射精よりも大したことがないというのが個人的な実感だ。「排尿した感覚」に「射精した感覚」が組み合わさっているのが男の潮吹きなのだから、そりゃそうだろう。排尿より射精の方が気持ち良いのだから、男の潮吹きよりも、純粋な射精の感覚の方が気持ち良いに決まっている。もし射精よりも排尿の方が気持ちよかったりしたら、公共の男子トイレは今ごろ全てハッテン場になっているよ。

 ただ、この論文のように男の潮吹きの身体的なメカニズムを解明しただけでは、あの、男の潮吹きの周囲を常に取り巻いている、自己啓発気分のようなM男の奇妙な熱狂のことは説明することはできないのではないかと思う。私が男の潮吹きに関して何よりも気になるのは、あの、M男の奇妙な熱狂なのだ。

 

 先日、池袋の某M性感を利用した。やってきたのは、私と同年代くらいの女性であった。私が20歳くらいの時にM性感に行った時なんかは、「こんな年下の子を開発しちゃうなんて、なんか悪いことしてるみたいっ!」と、M性感嬢の方が罪悪感を感じてくれることもあったものだが、24歳くらいからそんなことはもう一切言われなくなってしまったし、最近ではこんな風に同年代だったり、年下のM性感嬢と一戦交える機会も多い。私の若さの賞味期限も、もう過ぎてしまったなと感じる。

 

 今日はどんなプレイがしたいのか、問診票に書き込みながらM性感嬢と会話をする。彼女は、日本語で会話をする際のイントネーションまでもがアメリカナイズされているような話し方をする。「イントネーション変わってるけど、英語得意なの?」と会話を切り出したら、そのM性感嬢は昔から英語が好きで、高校時代から何度か留学経験もあるし、今は大学院で英文学の研究をしてるという話を聞かせてくれた。

 私は、英文学どころか、英語で人とコミュニケーションをするということに対しても全く興味が湧かない人間なため、そのM性感嬢が自分とは異世界に住む人間に見えた。

貴女みたいな人は、どういう理由で子供の頃から英語が好きなの?

と聞いてみたところ、

例えば高校時代とか、日本人の先生は私が女性ってだけで少しバカにした態度をとるし、同級生もそうだった。でも、ALTの先生だけは性別に関係なく私の話をバカにせずに聞いてくれた。だから、昔から英語が好きだったんだと思う。周囲の反応が怖かったから日本語だと自分の意見を言うのは難しかったけど、英語だと自分の好きなように話せた。まっ、当時は自分でもそんなことは自覚できてなかったけどね

と、応えてくれた。M性感で働く女性には、抑圧されていた自分を何らかの方法で解放した経験を持つ人が多いように思う。

 確かに、今思い返してみれば、高校生の頃にやたらと英語圏の文化に精通していたクラスメートには、そういった対等な関係を志向している人が多かった。そんなことを思い出しながら、

唾液かけてほしいな

顔もいいの?

むしろ顔がいい

眼鏡してるけど大丈夫? プレイ中は眼鏡外すの?

眼鏡拭き持ってきたから眼鏡にかけてもらっても問題ない

潮吹きは?

するね

と、本日のプレイについて問診票に書き込みながら打ち合わせをし、シャワーを浴びた。

 

 シャワーを浴びた後は、ベッドの上でひたすら80分ほどアナルに色々なものを突っ込まれながら顔に唾をかけられ、最後は「君が気持ちよくなってる顔、ちゃーんと見ててあげるね♡」と至近距離で唾液まみれの顔を見つめられながら用手的陰茎刺激を喰らい、ケツを震わせながら射精した。射精後も、彼女の用手的陰茎刺激は止まる所を知らず、徐々に湧き上がってくる、くすぐったさにも似た感情と共に、私は潮を打ち上げた。

 

 男の潮吹きの気持ち良さを考える時に、『人志松本のすべらない話』の、お笑い芸人のバカリズムさんがしていた「やってみた」という話は、とても示唆的だ。

 

     

 

 家のリビングで一人でテレビを見ていて尿意を催した際に、パンツやズボンを履いたまま自分の意志で尿を漏らしたら、どんな感覚になるのだろうか、興味本位で試してみたという話から始まる。実際にやってみると、今まで何十年もおしっこを漏らしちゃいけないと抑制してきたからか、最初は尿を出そうとしても出すことができず、なんとか無理をして尿を漏らしたところ、今まで抑え込まれてきたものを一気に解放したことによる背徳感でめちゃくちゃ気持ち良かった、とバカリズムさんは話す。

 

 排尿というのは、2~3歳の頃からトイレという場所でするように身体に叩き込まれており、それは一つの社会的抑圧だと捉えることもできる。実際に、バカリズムさんが話すように、トイレ以外の場所で排尿をしようとしても、今まで散々抑圧されてきた分、自分の意志で出すのは難しい。そんな排尿にまつわる抑圧を乗り越えさせてくれる一つの手段が、〝男の潮吹き〟なのではないかと思う。

 排尿はトイレでするものだから、リビングで排尿をするのが難しいように、目の前に女性がいる部屋の中で排尿をするのもまた、難しい。そうした排尿に憑りつく抑圧を〝男の潮吹き〟という形式で乗り越える。先に挙げた研究結果にもあったように、〝男の潮吹き〟が「射精の感覚」を伴っているのもまた重要だ。目の前に女性がいる部屋の中で排尿をするのは困難なことであるが、目の前に女性がいる部屋の中で射精をすることに関しては、私たちはいとも簡単にやってのける。射精には〝トイレでしなければならない〟なんて抑圧はないからであるし、むしろ、種々の文化によって、私たちは目の前に女性がいる部屋の中で射精をすることは過剰に肯定されているとすら言える。排尿と射精では、抑圧の形式が異なっているのだ。

 私たちがある抑圧から解放されるには、必ず何かの引き金が必要になる。〝男の潮吹き〟で排尿に取り憑く抑圧から解放されるための引き金となっているのが、卓越したテクニックを持つM性嬢であり、それに加えて、「射精の感覚」という、排尿とは異なる尿の表出の形式なのである。それは、私のお相手をしてくれたM性感嬢が、高校生の頃に抑圧されていた自己を表出するために、ALTの先生と、日本語とは異なる「英語」という自己の表出の形式が引き金になっていたことに似ている。〝男の潮吹き〟とは、尿の自己解放なのだ。

 男の潮吹きの気持ち良さの可能性というのは、そういったところにあるのだと、私は思う。